浅川マキ

セント・ジェームス病院 – 浅川マキ

今日は あの娘の亡骸(なきがら)に
逢いに来たのさ セント・ジェームス医院

ここは貧しい病院の
白く冷めたいテーブルの上

あの娘の顔は 青黒い
貧弱 静か 美しい

いまは あの娘も 世界中
何処へでも 自由に行ける身さ

だけど あの娘に聞いてみな
おれのような だめな男には出逢わないだろう

そうさ あの娘は運がない
こんな 貧しいセント・ジェームス医院

おいらが死んだ時 エナメルの
ピカピカのジュース穿(は)かせておくれ

それから帽子も 忘れずに
時計のくさりも入れて 埋めてくれ

だって やつらに悟られたくない
本当はおいらが文無しだってね

今日は あの娘の亡骸(なきがら)に
逢いに来たのさ セント・ジェームス医院

そうさ あの娘も運がない
差別されたこのセント・ジェームス医院

今日は あの娘の亡骸に
逢いに来たのさ セント・ジェームス医院

人気の新着歌詞

夜が明けたら – 浅川マキ

夜が明けたら一番早い汽車に乗るから切符を用意してちょうだい私のために一枚でいいからさ今夜でこの街とはさよならねわりといい街だったけどね夜が明けたら一番早い汽車に

ちっちゃな時から – 浅川マキ

ちっちゃな時から 浮気なお前でいつもはらはらする おいらはピエロささよなら お嫁に行っちゃうんだろいまさら気にするのか 俺をちっちゃな時から 俺の近くにはいつも

赤い橋 – 浅川マキ

不思議な橋が この町にある渡った人は 帰らない昔、 むかしから 橋は変わらない水は流れない いつの日も不思議な橋が この町にある渡った人は 帰らないいろんな人が

アーメン・ジロー – 浅川マキ

船乗り稼業の みなし子ジロー黒い肌が ますます黒く遠洋航路を 船行く時は海の男も聞き惚れる 惚れるんだ赤い夕日に 祈りをこめて奴が唄うよ アーメンいつしかあだ名

ロンサム・ロード – 浅川マキ

とぼとぼと歩いて行くあの淋しい道この高いビルの窓から見えるあの道もしも あなたが旅立つなら見てごらん もう一度とぼとぼと疲れ果てて歩くあの道をとぼとぼとあなたが

あの男が死んだら – 浅川マキ

あの……あの男がもしも 本当に死んだらこの世は天国皆んながそう言うのあの男が死んだら夜明けの道には朝日がなんて素適な目覚めあゝ そんな気分あの男が死んだら皆んな

ケンタウロスの子守唄 – 浅川マキ

ぼうや そんなに泣くのならそんなに ねんねが きらいなら砂漠の星へ捨てましょうか砂漠の星は 赤い星赤いお馬が 走って行くぼうや そんなに泣くのならそんなに ねん

引越し – 浅川マキ

今日 この部屋に西日(にしび)が あたりました近いうちにこの部屋出て行く今夜も窓の外靴の音かと耳を澄ますとあれは遠い日のロマンスわたしはもうじきこのアパート出て

裏窓 – 浅川マキ

裏窓からは 夕陽が見える洗濯干し場の梯子が見える裏窓からはより添っている ふたりが見える裏窓からは 川がみえる暗いはしけの音が聞こえる裏窓からはときどきひとの別

トラブル・イン・マインド – 浅川マキ

こころはむしばみわたしはブルーいやな日々が続くこゝろの病(やまい)はあてどなくひろがりいやな日々が過ぎて行くだけどもいつかはわたしも逃れるこんな暗い日々をやがて

町の酒場で – 浅川マキ

町の酒場で酔(よ)い痴(し)れた女(おんな)に声をかけてはいけないどんなにあなたが淋しい時でも昔あなたが恋したひとに似ていても声をかけてはいけない町の酒場で酔い

こんな風に過ぎて行くのなら – 浅川マキ

こんな風に過ぎていくのならいつか 又(また) 何処かで なにかに出逢うだろうあんたは去ってしまうしあの娘も あっさり結婚今夜程 淋しい夜はないきっと今夜は世界中

翔ばないカラス – 浅川マキ

盲のカラスが 枯木の下でしゃれこうべつついて 笑ってるカラス どうした ひもじいかおまえの口は なぜ紅いおまえ あんなに 胸さわがせて探しまわった あの女どの手

Back to top button