江原啓之

ひら ひらり – 江原啓之

ひらひらひら ひらりと
時は どこへ舞うのでしょう

春の陽の 鳥の声に
枝の花が 応えて満ちる
冬のさなかに 忘れてた
色をつけて よみがえる

行けばわかる
道の先に 迷うなら
ふりむいて
みるのもいい

悲しみも さみしさも
抱きしめてあげられるほど
あたたかい人になりたい
あなたに逢えた 心のほとり
光射す 空のように

ひとすじの 川の果ては
まだ知らない 遠い海原
落葉の舟は 脆いのに
積み荷ばかり 増えてゆく

終わりがまた
はじまりへと 続くなら
問うことも
答えになる

幸せも 優しさも
どこかにあるものではなく
ふれているいまがそのとき
めぐる季節の 心のほとり
気がつけば ひとりじゃない

悲しみも さみしさも
抱きしめてあげられるほど
あたたかい人になりたい
あなたに逢えた 心のほとり
光射す 空のように

ひらひらひら ひらりと
時は 舞い続けるでしょう

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