水木ケイ

  • 騙しちゃ駄目よ – 水木ケイ

    熱い嘘なら いいけれど冷めた嘘なら ごめんだわばれなきゃ続く 距離(みち)でさえ遠くへ歩いた 影法師尽くした貴方に 悔いはない騙しちゃ駄目よ 騙しちゃ駄目よ 夜の帳(とばり)が下(お)りてゆく 歌うブルース 悲しくて胸の隙間に 風が吹く風船みたいに 揺れながら切ないメロディー 口ずさみ嫌われないよう 生きてきた騙しちゃ駄目よ 騙しちゃ駄目よ 夜の帳(とばり)に消えてゆく ネオン切なく 瞬(またた)…

  • 愛は時の悪戯 – 水木ケイ

    あなたの香り 染まる街春の訪れくるように 星に願いを捧げてもどんな時でも 悲しみがわたしの身体に 降りかかり過ぎ往く過去が 遠ざかるのよあーぁ 愛の強さで 素敵なあなたに会いたい生まれ変わった 夢のつづきは時の悪戯ね ここから先に 見えるのは白い炎の愛でした 灯すキャンドル眩しくてどんな時でも 遠くまであなたを感じて 揺れながら歩いた時を 照らしているのあーぁ 愛の強さで 恋しい愛しいアーァー生ま…

  • 港宿 – 水木ケイ

    別れに差し出す 指先を汐路(しおじ)に目をやり 噛(か)んだ人泣けそうな 愛しさに 過ごした夜は夢を残した 港宿嗄(か)れた汽笛の 寂しさに思いあぐねて 女が指を見る 何処(どこ)まで行ったの かもめさん女は弱いわ 好きになりゃ思い出に くるまれば 生きられるのねひとりつぶやく 港宿「こんど一緒に 暮らしたい」思い出すのよ 男のセリフをさ 入り船沖まで 来ていると誰かのことばに さわぐ胸人知れず …

  • 魚市場のおんな – 水木ケイ

    浜の桟橋 朝焼けに入船大漁で 女衆(おんな)がさわぐだけどあんたの 声はない波がさらって もう三月(みつき)魚市場(いさば)のおんなは 涙を見せぬ泣いたら背中の 赤児がぐずる つらい知らせは なくていい姑(ばっちゃ)と子供(わらし)を 食わせにゃならぬおんな盛りを けずっても笑顔つくって 声をだす陸奥湊(みなと)のおんなは 夜泣く海鳥(かもめ)あんたが恋しと 布団をかぶる 蕪島(しま)のウミネコ …

  • 恋のドンパン節 – 水木ケイ

    ドンドン パンパア ドンパンパンドンドン パンパア ドンパンパンドンドパッパ ドンドパッパ ドンパンパン きれいなバラには トゲがある素敵な男(ひと)には 嘘があるどうせ傷つく 恋ならばやさしい嘘つく トゲがいい 何度も夜中に 目がさめる泥棒みたいに 目がさめるどうせ眠れぬ 恋ならばこころを盗んで ゆくがいい ドンドン パンパア ドンパンパンドンドン パンパア ドンパンパンドンドパッパ ドンドパッ…

  • あれから三年たちました – 水木ケイ

    倖せでした さよならの一言 私 聞くまでは情なし木枯らし しみる夜つないだ手と手 ほどいた男をバカね バカね バカね バカね 今も憎めないあれから三年 三年たちました 桜の花が 散るように私の恋も 終わったわあなたと暮らした 年月は私の宝 私の未練バカね バカね バカね バカね 今も憎めないあれから三年 三年たちました 別れた男の 想い出を捨てては拾う 雨の夜やさしく抱かれて 見た夢が私は欲しい …

  • 海椿 – 水木ケイ

    好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きなのよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きなのよ波が噛む 岩を噛むわたしの心を 恋が噛む肌に 肌に 紅い椿の咲いた宿 好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きなのよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きよ 好きよ 好きよ 好きよ好きなのよ海が泣く 風が泣く世間が許さぬ 恋が泣く花が 花が…

  • 未練船 – 水木ケイ

    船が着くたび 港に走る馬鹿な女と 鴎が笑う嘘をつくよな 人じゃないあなた待ちます 待ちますあなた戻る港を 忘れたかひとり桟橋 未練船 きっと帰るの あの約束を思い返せば あふれる涙たった一度の 恋だからあなた待ちます 待ちますあなたどこの港に 寄り道かそっと名を呼ぶ 未練船 赤い唇 髪ひとすじも他の誰にも 許しはしない命このまま 散ろうともあなた待ちます 待ちますあなた生きて再び 会えますか日暮れ…

  • 千日前ラプソディーPARTII – 水木ケイ

    夢にはぐれて ひとり恋にはぐれて ひとり御堂筋から 道頓堀へ泣きぬれる 恋の街あんたもアホやろ うちかてアホやグリコのネオンに アカンベーしたら月も笑ろてる 月も笑ろてる 千日前よランランラン……… 夜の心斎橋は手と手つないだ ふたりなぜかあんたに 似ている人にすれちがう 恋の街あんたもアホやろ うちかてアホや泣いたら負けやと おもうてみても涙止まらん 涙止まらん 千日前よ 恋をするのも ナンギ生…

  • 母娘十年 – 水木ケイ

    初めて母に 逆らいました夢を支えに 生きると決めて親の役目は ここまでとホームの影(かげ)で 佇(たたず)む母が瞼(まぶた)から 離れないあれから十年 ちぎれ雲 ときおり届く 荷物の中は北の匂いの 泥(どろ)つき野菜風邪を引くなと 添えてあるやさしい文字に 心が揺れる今はまだ 会えないの母親ゆずりの いじっぱり 右手を母に 引かれて歩くお宮参(みやまい)りの 古びた写真まわり道した 親孝行ごめんね…

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