梓みちよ

独りあるき – 梓みちよ

心配ないでしょ 他人(ひと)は他人(ひと)
私は私の人生よ
恋はあなたでもうやめた
別れがこんなにつらいから
強がる訳じゃないけれど
煙草を吸ったり夜更かしや
お酒が似合う女には
恋など しょせん無理なのね

いいのよ 独りぼっちでも
私にゃ 思い出あるじゃない
ふとすれちがった愛と夢
グラスに浮べ お別れね
今度は結婚できるよな
かわいい彼女を見つけてね
別れに泣かずにすむような
すてきな恋をさがしてね

めそめそするよな柄じゃない
愚痴など言うのも大嫌い
流れる涙を くちびるで
笑顔にかえて 生きていく

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よこがお – 梓みちよ

煙草がわりに 小指をかんで一生けんめい 可愛いく見せるのよ あなたに私の話を あと五分だまって 聞いてて ほしいのよ今夜のあなたは いじわるね誰か待たせて いる

信天翁(あほうどり) – 梓みちよ

男の前には海がある暗くて淋しい海がある瞳をこらして見つめても何にも見えない海がある男と生まれた哀しさは所詮女にゃわからない震える心をいやす為女の乳房を夢に見るい

熱帯夜 – 梓みちよ

三ツ目まで 開けて着るシャツのボタンに深い意味など ないけれど体は 心の 照り返し今夜は なぜか 落ちつかない熱い フライパンの上はじけるポップ・コーンのようだ

女達のキィ・ワード – 梓みちよ

グラスを顔の高さに上げて冗談めいた陽気な声で“いいわ”と答えを返してきた腕を伸して踊りの渦へリズムの波間 漂いながら“そうね”と気分で囁いてたそう そんな暮しの

夢で逢いましょう – 梓みちよ

どこかへ行ってしまったのね私の小さな赤ちゃんあなたとさよならしたことを悔やんで 悔やんでいるのよほんとうならば この春で片言交りの ふたつになって二人で毎朝 お

忘れな草をあなたに – 梓みちよ

別れても 別れても 心の奥にいつまでも いつまでも憶(おぼ)えておいてほしいからしあわせ祈る 言葉にそえて忘れな草を あなたに あなたにいつの世も いつの世も 

愛はルフラン – 梓みちよ

そこに 一つの歌があるそこに 私の歩く道が時に愛の花が咲いて時に一人 涙の夜どんな時でも 人生はまた私の小さな 歴史のように見捨てはしない やさしい歌に導かれて

ポカン・ポカン – 梓みちよ

甘えてみたい ふたり恋してみたい ふたり春の夜は ポカン ポカン ポカン泣きたいみたい ふたりじゃれてるみたい ふたりお屋根の猫も ポカン ポカン ポカン夢の中

ねむの木の子守歌 – 梓みちよ

ねんねの ねむの木ねむりの木そーっとゆすった その枝に遠い昔の夜の調べねんねの ねむの木子守歌うすくれないの 花の咲くねむの木蔭(こかげ)でふと聞いた小さなささ

こんにちは赤ちゃん – 梓みちよ

こんにちは赤ちゃんあなたの笑顔こんにちは赤ちゃんあなたの泣き声その小さな手 つぶらな瞳はじめまして わたしがママよこんにちは赤ちゃんあなたの生命(いのち)こんに

プリンセス・プリンセス – 梓みちよ

プリンセス プリンセス プリンセス マイ・ラヴプリンセス プリンセスあなたは わたしの夢なのどこか遠くの 空から来た人プリンセス プリンセスあなたは わたしの手

そしてショーは続く – 梓みちよ

つなわたりの男が死んだだけど 今もショーは続いてる友達に送られ ひつぎは土の中に静かに埋められる友達のピエロが 代りにおどけながらお客を笑わせるショーは続いてる

なんて浮気もの – 梓みちよ

退屈なときは 街に出てみるわ恋などするには 甘い昼下り道行く男に うわ目づかいして心まどわせる 浮気もの女あの人が留守だから その気になれる私あの人には内緒で 

アンド・アイ・ラヴ・ユー・ソー – 梓みちよ

今 彼は私の部屋から帰っていった私の部屋には残されたグラスの氷が淋しく響だけ……彼が私に何か言いかけてためらった一瞬あの時 何を言うつもりだったのかしら私はたず

雪どけ – 梓みちよ

恋は不思議ね なにもかもがとけていくのよ 水のように二度と恋など したくないと心にきめた 私でも雪が雪崩れていくように恋をしたの あなたに世間話を するでけで忘

コメディアン – 梓みちよ

又 今年も村へ来た 顔なじみのサーカスあれがコメディアン あれがミュージシャンあれがマジシャン ララララ場末の広場に一寸テントを張って 舞台も出来た太鼓はピエロ

九月の渚 – 梓みちよ

小雨ふる この渚たそがれも 夜もさよならの 傷あとと独りになった 女ごころにさざ波は 想い出か寄せては 返すちぎれた 恋のあと 貝がらもあのひとも 夏の日も海の

別ればなし – 梓みちよ

いいのよ いいのよ もうこれ以上哀しい 云いわけは しないでも大人の恋に しましょうと最初に約束したじゃないいいのよ いいのよ 幸せだった思い出だけでも愛の終っ

窓辺 – 梓みちよ

ごめんなさいねこんな夜中にたずねてきてあれがあなたのいい彼女(ひと) あー悪い予感もしたのこれきり駄目になるよなあれがあなたのいい彼女(ひと) あー思わず扉 ほ

あかいサルビア – 梓みちよ

あかいサルビア 逃げた恋の花びらひとつふたつ 甘い想い出幸せだったあかいサルビア こんな雨の夜更けはいつもちょっと センチになるのひと恋しくてそうよいちばん 愛

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