林部智史

憂いうた – 林部智史

夕暮れの残灯
闇に変わる間際
ふと攻め寄る胸の空虚
いつも君を想ってた

終わらない夜更けも
暁の光も
また僕だけを置いたまま
一人昨日へ帰る

始まる記憶探し
深まる傷
痛みを重ねることで
あの君に近づこうとしてた

愛されてないのに
愛してほしいのに
どうしてこんなにも次々に
君があふれる

愛を知ってたのなら
今さら悔やんでも
あのころの僕にも戻れない
君の光になれたのに

積み重ねた矛盾
やり直せない過去
今時を戻せるのなら
はじめの嘘に戻して

あの日々に似せようと
無理をしても
幸せな時にさえ
また不幸の準備をしている

想えば想うほど
遠くなっていくのは
あの頃の僕の想い方と
違っているから

弱いはずの君を
強がらせた僕は
どれほどの痛みを受けたなら
君の闇を背負えたかな

愛せていないのに
愛を感じたのは
僕が子供なだけで
君は全部わかってた

痛みを受け入れて
想っていることが
僕がやるべき罪滅ぼし
君に届けこの憂いうた

君に届けこの憂いうた

君に届けこの憂いうた

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