塩まさる
あゝ揚子江 – 塩まさる
白衣(びゃくえ)の袖を かみしめて
病院船の 窓に見る
ああ悠久の 揚子江
流れの果てに 星が飛ぶ
男子の胸を 泣いてとぶ
祖国を出でて 幾百里
誓いし武勲 空しくも
ああ傷つきて 還える身よ
戦野の空を 見はるかす
瞳にあふる この涙
さらばよ戦友(とも)よ 大陸よ
月冴えわたる 揚子江
ああ滔々(とうとう)の この流れ
われいつの日か 又のぼる
決意をのせて 船は往く
白衣(びゃくえ)の袖を かみしめて
病院船の 窓に見る
ああ悠久の 揚子江
流れの果てに 星が飛ぶ
男子の胸を 泣いてとぶ
祖国を出でて 幾百里
誓いし武勲 空しくも
ああ傷つきて 還える身よ
戦野の空を 見はるかす
瞳にあふる この涙
さらばよ戦友(とも)よ 大陸よ
月冴えわたる 揚子江
ああ滔々(とうとう)の この流れ
われいつの日か 又のぼる
決意をのせて 船は往く
空飛ぶ鳥よ 何を啼くつわもの共が 夢の跡過ぎし日露の 戦いを憶えば胸に こみ上げる涙も熱き あゝ爾霊山(にれいざん)名も無き花が 旅人に応えて揺れる 古戦場赫い
上野駅から 九段まで勝手知らない 焦れったさ杖を頼りに 一日がゝかり伜来たぞや 逢いに来た空を衝くよな 大鳥居斯んな立派な 御社に神と祀られ 勿体なさよ母は泣け