君彩

パンとフィルム – 君彩

金木犀だった
懐かしい風の匂いがして
左手は誰か探していた
桜だった
髪の毛からんだ花びらを
からかう声 聴こえた気がした

暮らしのなか
椅子の足に パンの湯気に
どこでもきみがいて

嗚呼ありふれた けれど美しい日々よ
思い出と呼ぶには 鮮やか過ぎるフィルムたち
間違えない恋なんて恋じゃないとか言って
幼いあたしを見つめる おとなの瞳が好きだった
寂しさ 遥か過ぎ去って
空は変わらずそこにあって

天気雨がアスファルト叩く匂いがして
立ちのぼった きみの気配
想い全て 言葉に出来るわけないな
あと一度抱きしめればよかった

暮らしのなか
シャツの襟に 靴の紐に
どこでもきみがいて

嗚呼くだらない けれど愛おしい日々よ
思い出さないでいいよ 二人描いたフィルムたち
失った恋だけで進んでくには ちょっと長過ぎるよな
いっそ涙ごと連れてゆけばいいか
終わっても 終わらない恋だった
どこにでもある恋だった

時はいずれ あたしを変えるだろう
誰かに合わせるように 踊るみたいに
歩いてゆくんだろう
最後の夜に交わした(きみと) 最後の言葉消えないままで
まだきみが残ってる
耳のなかに きみを残してる

ただなにげなく けれどあたたかな日々
傷つきながら 二人で笑っていた
何もない けれどきみがいた日々

嗚呼ありふれた けれど美しい日々よ
思い出と呼ぶには 鮮やか過ぎるフィルムたち
間違えない恋なんて恋じゃないとか言って
幼いあたしを見つめる おとなの瞳が好きだった
さよなら 遥か過ぎ去って
日々の記憶を残して
空は変わらずそこにあって

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