君彩

  • パンとフィルム – 君彩

    金木犀だった懐かしい風の匂いがして左手は誰か探していた桜だった髪の毛からんだ花びらをからかう声 聴こえた気がした 暮らしのなか椅子の足に パンの湯気にどこでもきみがいて 嗚呼ありふれた けれど美しい日々よ思い出と呼ぶには 鮮やか過ぎるフィルムたち間違えない恋なんて恋じゃないとか言って幼いあたしを見つめる おとなの瞳が好きだった寂しさ 遥か過ぎ去って空は変わらずそこにあって 天気雨がアスファルト叩く…

  • ReTale – 君彩

    二人の形が変わってから何度泣いたんだろう 笑ったんだろう恋という季節が無邪気過ぎてすこし甘えてたね 今ならわかるよ 傷つけあっても痛む心を照らすのはいつだって いつだって君の声だな きっと途切れて ちぎれたって結び直せるんだ二人の指先があれば不器用な恋と 君と明日を見つめ続けたいんだ好きだよ その言葉でまた始めよう 本当はずっとずっと真っ直ぐに想いと向き合う魔法があればいいのにそんなものはないし …

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