吉田一郎不可触世界
UmiToKoe – 吉田一郎不可触世界
海が聴こえる街 母の後部シートで
真夏の匂いに燥いだ犬が吠えてた
父は作業場で口笛を唄ってる
あのこに負けぬよう背伸びをして過ごしてた
きみと出会ってから 猫が好きになったよ
おかしいねって笑ってる
雪が聴こえる街 時間は白く染まる
真冬の匂いに燥いだ犬が吠えてた
吐いた息を見上げ独りで過ごす夜も
気に留めないくらい僕らはもう大人だけれど
きみと出会ってから 嘘が下手になったよ
おかしいねって笑ってる
海が聴こえる街 母の後部シートで
真夏の匂いに燥いだ犬が吠えてた
父は作業場で口笛を唄ってる
あのこに負けぬよう背伸びをして過ごしてた
きみと出会ってから 猫が好きになったよ
おかしいねって笑ってる
雪が聴こえる街 時間は白く染まる
真冬の匂いに燥いだ犬が吠えてた
吐いた息を見上げ独りで過ごす夜も
気に留めないくらい僕らはもう大人だけれど
きみと出会ってから 嘘が下手になったよ
おかしいねって笑ってる
この火種を 消し忘れ 全ての物 焼け落ちたら…薄笑みを浮かべたまま モク燻らす五月蝿いから とめてくれソーシャルロックンロール聞き飽きたら歩けば風が歌うぜ 雨が
きみのことを見ているよ ぺらぺらのしろいおばけまるい目をまあるくして ほら きみのことがすきなんだチーズバーガーを買ってきたよぼくのぶんもきみが食べていいよカッ
どっかで拾った100円ライターのガスが小刻みに揺れてる液体と気体のあいだ どっちにも寄りたくない気持ちだぐにゃぁっと曲がるラバーポール蹴って脚に意味のない感覚と
化石になってる 恐竜は死んでいたきみのくちの形に 見惚れてしまったよやさしさを食べさせてあげる 憎しみを味わわせてあげる記憶の深くで赦しを乞う時間油粘土みたいに
でもたられば くちをついて出た呪いの詩が 宙を舞って墜ちたみじかい夏 声殺して因果惜別の詩は 地べたに転がった人それぞれのつくり笑いで鉛の日々に 地面を這ってる
マッチを擦って要らないを荼毘に付す新聞紙の種火に焼べた木がパチンと鳴くマッチを擦って不甲斐ないを荼毘に付す不貞腐れた燃え方で黒い煙が目に染みる見たことのない文房
ずっとほころびだらけで気づいた時は手遅れ染み込んで今さら消せないさやっと取り戻したけど 平気なのは見た目だけそんな簡単にはいかないかなんでこわれるの どうしてな
ここは雨がふる おいで傘のなかへ低血糖が祟って心臓が戸惑ってる素敵な体温 微睡みたいのつれない街できみを見かけたよそっと鼓膜触ったよきみに雨がふる おいで傘のな
デコイだった恋でバターになってお別れ皮肉屋はユーモア気取ってニューナンブぎった逃走劇あひるぐちした愛で光った街並みは眠らない花言葉知ったかぶりして背伸びのきみは
君はいつだって 現状に満足できないふうだね過去に縋ったって 張りぼては取れて無くなってるよエタノール滴ってた言葉たちが 尖って聞こえた気がしたのは思い込みなのさ