中嶋美智代
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木曜日 – 中嶋美智代
毎週木曜日にバイトだから あなたは来るのたんなる 家庭教師なの妹みたいだって瞳はとても やさしいけどわたしの きもち見抜かない 「好きな やつが いるんだったら相談にのるよ」っておだやかな声に胸の 糸が ちぎれそうになる こんなに 好きなのに 好きなのに 好きなのにわたしは うそばかりつくのほんとは 泣きたくて 泣きたくて 泣きたくてなのにいつも 笑ってる… 毎週木曜日を待ちつづけて ときをすごす…
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赤い花束 – 中嶋美智代
冬のしたくを 始めてる公園はしゃぐ子供の 声が聞こえる小さな手から 天使のいたずらでするりと抜けた 赤い風船 大切なものは 見えないんだとどこかの小説に 書いてあったけど 好きです 好きです あなた 見えなくなっても今の気持ちは きっとあの 赤い色大空 キャンバスにして 風と一緒に踊っているの あの人を 思いながら 学生カバン 両手で抱きしめて痛くなるほど 力を込めた夕暮れ染まる 街急ぐ人々今日は…
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どうぶつでんわ – 中嶋美智代
小ギツネさんから お電話あったとがったシッポで プッシュホン小ギツネさんの ご用はなぁに今日のご用はなんでしょねコンコンコン コンコン コンコンコンコンコンコンじゃわからないコンコンコン コンコン コンコンコンコンコンコンじゃわからない 小だねきさんから お電話あったまぁるいシッポで プッシュホン小だねきさんの ご用はなぁに森の祭のことですかポンポンポン ポンポン ポンポンポンポンポンポンじゃわか…
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ひなげし – 中嶋美智代
今日雨が降り出したのだから約束破って家に居たのMmごめん嫌いになったのじゃなくてなんとなくそうしたかった 花を一輪 飾ってみたのポタリと滴 涙みたいに ひなげしの花でなくて良かった無邪気に咲く気にはなれない名も無いその花は 私みたいねひっそり一人 祈るの ねぇ 両手合わせた時にだけ神様思うのわがままよねMmでも このせつなさの理由ぐらい教えてくれてもいいでしょ 生まれ変わって花になるならカナリヤ色…
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お手やわらかに – 中嶋美智代
私の負けよ お手やわらかに今夜は逃げないわ 悪魔のような あなたの腕に抱かれるつもりなの Ah 少々くやしい 気もするけどあなたには とうとう落とされた 一年も二年も ふったのにこうしてつかまった お手やわらかに お手やわらかに泥棒よ あなたは ふるえているわ お手やわらかに気持ちを察してよ 遊んだふりを していただけでほんとうは 初心なの Ah 見せかけだけの 可愛いいあばずれが今夜こそ 正体み…
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恋をしましょう – 中嶋美智代
恋をしましょう 孔雀のようにすてきな恋を 始めましょう キスをしましょう 子猫のように無邪気なキスが いいの あなたが笑う時 わたしも微笑むわたしが泣いた時 あなたが微笑むふたりだけで 始めましょう ヴァカンスまでは まだ少しある太陽よりも 真っ赤な 恋よ来い 恋をしましょう 苦しいくらいせつない恋に 育てましょう キスをしましょう 溺れるくらい夢中なキスが ほしい 悲しみを知ってる 優しい人だね…
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思い出にもなれない – 中嶋美智代
あなたのゆく都会が どれくらい遠いか見たくて広げた地図と時刻表「ずっと好きでした」って手紙かく勇気もないまま卒業式がくるの 土手を走る風がだんだんやわらかくなってゆくFu…思い出にもなれないクラスのめだたない女のコそれだけなの そう…名前も顔もすぐに忘れられて終わりなの…泣きたくなった…この教室のそうじ もうすぐ最後だと笑ってあなたは上着はたいてる長い廊下をふたり並んでゴミ捨てに行ったのうれしくて…