白い朝霧 流れてゆれて
恋しい背中が 遠くに消える
行かないで 行かないで
あなた…そばにいて
夢に縋(すが)って 叫んでも
愛は見えない… 霧の川
生きてこの世で 添えない男性(ひと)と
契りを結んだ おんなの性(さが)よ
離さない 離さない
あなた…命です
夜ごと苦しみ もがいても
祈り届かぬ… 霧の川
霧が止まれば 時間もとまる
迷えば底なし 出口はないの
捨てないで 捨てないで
あなた…抱きしめて
紅い血のでる この恋に
明日(あす)は来ますか… 霧の川
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流水岬に 立たずめば吹雪に島影 霞むだけこれより先には 渡れないその名も 歯舞(はぼまい) 冬嵐帰らぬ旅ほど 悲しいものよあなたに未練が 走ってももう戻れない
石橋叩いて 渡っていたら渡る間に 舞台も変わるまして女の 恋舞台惚れたときこそ 旬なのよここは一番 ここは一番 見栄を切る素のまま飾らぬ あなたが好きよ苦労買い
娘盛りを 無駄にするなと時雨の宿で 背を向ける人報われないと 知りつつ抱かれ飛び立つ鳥を 見送る私季節そむいた 冬のつばめよ吹雪に打たれりゃ 寒かろにヒュルリ
今日は妻籠(つまご)か 奈良井(ならい)の宿(しゅく)か仰ぐ御岳 涙でかすむ惚れていながら 木曽恋がらす夜更け木枯らし 聞くたびに千里いとしさ 千里いとしさ 駆
おかあさん おかあさん 生んでくれてありがとうおかあさん おかあさん 心配かけてごめんなさいアジサイの花咲く頃並んで母と 歩きたい海を見下ろす ふるさとの道幼か
都会は夢の 切り株ばかり羽根をやすめる 枝もないあしたをあきらめ 生きるのはきっと死ぬより つらいはず泥にまみれて 汚れていてもああ… のぞみ捨てずに 祈り河夜
ママ 私の椅子が 迷子ですラッシュアワーの 帰り道人ごみの中 探していますママ 私の椅子が 見つからない裏切られて 傷ついて ボロボロにどこかで 迷ってる生きる
雨の木屋町 あなたは来ない濡れた未練の 紅殻格子(べんがらごうし)鴨川床の 明かりも泣いてこころつまずく 石畳夢のぬくもり そっと袂を返して捨てた細い細い針の雨
荒海にあのひとの 船が消えてふた年(とせ)み年(とせ)と 過ぎてゆく今年も浜辺に 島桔梗咲いても迎えの 恋文(ふみ)はない待ちわびる… 切なさを…佐渡の 佐渡の
アカシアの雨にうたれてこのまま死んでしまいたい夜が明ける 日がのぼる朝の光りのその中で冷たくなった私を見つけてあのひとは涙を流して くれるでしょうかアカシアの雨
きっと帰って くるんだとお岩木山で 手を振ればあの娘(こ)は小さく うなずいた茜(あかね)の空で 誓(ちか)った恋を東京ぐらしで 忘れたか帰ってこいよ 帰ってこ
やさしさと かいしょのなさが裏と表に ついているそんな男に 惚れたのだから私がその分 がんばりますと背(せな)をかがめて 微笑み返す花は越後の 花は越後の雪椿夢
好きでお酒を 飲んじゃいないわ家(うち)にひとり帰る時が こわい私(あたし)をあのドアを開(あ)けてみたってあなたはいない暗い闇(やみ)が私を 待ってるだけよま
飲ませてください もう少し今夜は帰らない 帰りたくない誰が待つと言うの あの部屋でそうよ誰もいないわ 今では唄わないで下さい その歌は別れたあの人を 想い出すか
山が泣く 風が泣く少し遅れて 雪が泣く女いつ泣く 灯影(ほかげ)が揺れて白い躰(からだ)がとける頃もしも 私が死んだなら胸の乳房をつき破り赤い螢が翔(と)ぶでし
夜空を仰げば 天の川牽牛・織女(ふたつ)の星が 逢うと云うあなたと私の しのび逢いこのまま何年 続くのですか愛して添えない 恋ならば一途に燃えたい 束の間を…儚
小粋に からげた 合羽の裾にほろり こぼれる 女郎花(おみなえし)女だてらの 白無垢鉄火(しろむくてっか)拗(す)ねた 浮世の その理由(わけ)はおっと 云わぬ
何処へ行こうと ふたりはひとりかたく結んだ 恋絆窓でやさしく チンチロ チンチロリン春 夏 秋 冬風が吹くたび 鳴る風鈴に浮かぶ故郷(こきょう)の 花あかり~田
こらえきれない 悲しみが窓の向こうの 雪になる決めた別れの はずなのに揺れる面影 すすり泣く命かけ つくしたの悔やみなど ありませんさよならの 切符一枚これが最
山背(やませ) 荒波(あらなみ) ざんぶり 越えりゃ船の舳先(へさき)に しぶきの花が咲く幼なじみの 北の洋(うみ)歌で 漕ぎだす ハイハイ 花ちゃん丸だ網は