しのづかまゆみ

曇り空 – しのづかまゆみ

ここへ置いてほしいといって
押しかけたのが 去年の終り頃
とても寒い朝でした
あなたの肌がやけに あたたかかった
あれからやがて 一年になり
そろそろここを 出て行くつもり
あなたのそばで 眠れることに
慣れ過ぎた 私だけれど

まるで宿をなくした女
なぜだか そんな気持もするけれど
寒い朝に出て行くわ
あの日と同じ みぞれまじりの中を
このままいたら あなたの足を
ひっぱりそうで おそろしくなる
あなたのそばで 眠れることに
慣れ過ぎた 私だけれど
あれからやがて 一年になり
そろそろここを 出て行くつもり
あなたのそばで 眠れることに
慣れ過ぎた 私だけれど

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