結城さおり

雪陽炎 – 結城さおり

闇を揺さぶる 吹雪の音は
添えぬさだめの 怨み唄
一夜(ひとよ)明けても 雪 雪 …
ひと冬だけの 忍び恋
ふたりの吐息が 降り積もる

胸の熱さも やさしい声も
やっとわたしの ものなのに
何処へ行っても 雪 雪 …
ふたりで逃げる 雪の中
悲しい夢見て まだ泣ける

泣いてみたって いつかは春が
つらい別離(わか)れを 連れて来る
一夜(ひとよ)明けても 雪 雪 …
生まれ変わって 逢えるよう
命を重ねて 眠りたい

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なみだのカモメ唄 – 結城さおり

未練の糸を 断ち切る為に雪舞う海峡 なみだで越えましたあんたなんか あんたなんか あんたなんか大嫌い口じゃ 強がり 云ってはみてもしょせん 女なの 弱虫カモメ今

哀しみ海岸 – 結城さおり

島を縫(ぬ)うよに 行く船が涙の向こうで またにじむあなたをきっと 忘れると心に誓った はずなのに未練さざ波 志摩の海真珠筏(いかだ)の 縞(しま)模様浮かべる

神来川 – 結城さおり

あの日登った この山をいないあなたと 歩きます神が行き交う 熊野川ここを下れば もう少し心が軽く なりますか‥たとえ死んでも 一緒にとその手合わせて くれた人願

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