結城さおり
哀しみ海岸 – 結城さおり
島を縫(ぬ)うよに 行く船が
涙の向こうで またにじむ
あなたをきっと 忘れると
心に誓った はずなのに
未練さざ波 志摩の海
真珠筏(いかだ)の 縞(しま)模様
浮かべるあなたの 面影よ
私がひとり 身を引けば
誰かを泣かせる こともない
白い灯台 的矢湾(まとやわん)
いつか日暮れて あかね空
寝座(ねぐら)に帰るか 海鳥よ
あなたが待って いるのなら
今すぐこの海 越えるのに
女哀しい 志摩の海
島を縫(ぬ)うよに 行く船が
涙の向こうで またにじむ
あなたをきっと 忘れると
心に誓った はずなのに
未練さざ波 志摩の海
真珠筏(いかだ)の 縞(しま)模様
浮かべるあなたの 面影よ
私がひとり 身を引けば
誰かを泣かせる こともない
白い灯台 的矢湾(まとやわん)
いつか日暮れて あかね空
寝座(ねぐら)に帰るか 海鳥よ
あなたが待って いるのなら
今すぐこの海 越えるのに
女哀しい 志摩の海
闇を揺さぶる 吹雪の音は添えぬさだめの 怨み唄一夜(ひとよ)明けても 雪 雪 …ひと冬だけの 忍び恋ふたりの吐息が 降り積もる胸の熱さも やさしい声もやっとわた
未練の糸を 断ち切る為に雪舞う海峡 なみだで越えましたあんたなんか あんたなんか あんたなんか大嫌い口じゃ 強がり 云ってはみてもしょせん 女なの 弱虫カモメ今
あの日登った この山をいないあなたと 歩きます神が行き交う 熊野川ここを下れば もう少し心が軽く なりますか‥たとえ死んでも 一緒にとその手合わせて くれた人願