梅谷心愛
桜の頃 – 梅谷心愛
夜桜見物の人波まぎれても
華やぐ賑わいは 淋しさ連れてくる
博多から東京へ 出て来たあの春も
川面を埋(うず)める薄紅の影
眺めて泣いていた
ひとりぼっちの街角
優しい人たちを 目を閉じ想い出す
サッカーコートにも 静かな 花吹雪
遠くから見るだけの 愛した人もいた
音楽室からそっと手を振る
こころに気づかずに
通り過ぎてく あなたが
遠くから見るだけの 愛した人がいた
音楽室からそっと手を振る
こころに気づかずに
過ぎた桜の頃です
夜桜見物の人波まぎれても
華やぐ賑わいは 淋しさ連れてくる
博多から東京へ 出て来たあの春も
川面を埋(うず)める薄紅の影
眺めて泣いていた
ひとりぼっちの街角
優しい人たちを 目を閉じ想い出す
サッカーコートにも 静かな 花吹雪
遠くから見るだけの 愛した人もいた
音楽室からそっと手を振る
こころに気づかずに
通り過ぎてく あなたが
遠くから見るだけの 愛した人がいた
音楽室からそっと手を振る
こころに気づかずに
過ぎた桜の頃です
薔薇色の空 あこがれ橋は少女が大人へ 渡る橋川の瀬音は 子守歌愛された日々 流れてゆくのくちびるに 歌を灯していま旅立つの 風に向かって夢見て願う あこがれ橋は
恋を失くして 人はなぜ北の旅路を 選ぶのでしょう年も十六 若すぎるわたし初めて ひとり旅いつかこんな日 来るために愛をささげた わけじゃない磐越西線 会津は雪よ
心にいつの日か 芽生えた歌の心を 忘れない雲雀の飛ぶ 先へ駈けていた幼い日々の面影夢見た歌への道重ねた日々の強みいつかは咲く 夢と信じて私は再び 歌う愛を込めて
空がこんなに 青いのは人の悲しみ 抱いてくれるから昨日こわれた 幼い恋も心すなおに 泣いていいですかいつか少女を巣立ち 明日あすに歩き出すもう大丈夫 青い約束紺
海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の やん衆がさわぐ雪に埋もれた 番屋の隅でわたしゃ夜通し 飯を炊くあれからニシンはどこへ行ったやら破れた
死んでしまおうなんて 悩んだりしたわバラもコスモスたちも 枯れておしまいと髪を短くしたり つよく小指をかんだり自分ばかりをせめて 泣いてすごしたわねぇ おかしい
雨に濡れてた たそがれの街あなたと違った 初めての夜ふたりの肩に 銀色の雨あなたの唇 濡れていたっけ傘もささずに 僕達は歩きつづけた 雨の中あのネオンが ぼやけ
一度決めたら 二度とは変えぬこれが自分の 生きる道泣くな迷うな 苦しみ抜いて人は望みを はたすのさ雪の深さに 埋もれて耐えて麦は芽を出す 春を待つ生きる試練に
今日は朝から私のお家はてんやわんやの大さわぎ盆と正月一緒に来たよなてんてこ舞いの忙しさ何が何だかさっぱりわからずどれがどれやらさっぱりわからず何もきかずにとんで
まっかに燃えた 太陽だから真夏の海は 恋の季節なの渚をはしる ふたりの髪にせつなくなびく 甘い潮風よはげしい愛に 灼けた素肌は燃えるこころ 恋のときめき忘れず
秘密の花のように 恋の匂いが離れない悲しいわけじゃなくて泣くのはそれが恋だから人を本気で好きになるのがこんなに辛いことだって 知らず生きてた唇に触れたその日まで
宝石みたいに 夕霧きらめく岸辺を揺らした 風にあなたの声がする初めて好きだよと 髪に触って言ったひと未来のどこかで逢えるとささやく 蛍橋卒業アルバム ときめく指