原田波人

ふるさとの景色 – 原田波人

まぶた閉じれば 聞こえます
小川のせせらぎ そよぐ風
メダカを追った 遠い夏
森から聞こえる 蝉しぐれ
都会の暮らしに 染まった今でも
忘れられない 音がある
心に聞こえる あの音は ふるさとの音

ススキかき分け かくれんぼ
ごろんと見上げた 広い空
夕焼け小焼け 遠い秋
優しく名を呼ぶ 母の声
都会のせわしい 毎日だけれど
忘れられない 色がある
心に描いた あの色は ふるさとの色

時間(とき)がどんなに 流れても
変わらぬ大事な ものがある
仰げば尊し 遠い日々
涙で歌った 友の顔
都会に出てきて 何年過ぎても
忘れられない 唄がある
心に聞こえる あの唄は ふるさとの唄

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