上田まり
-
恥ずかしいくらい好きだった – 上田まり
風が止んでる 眠る前 夢を見た思い出すと自分が恥ずかしいくらい好きだった さよなら武器にあなたの気をひくとかそんな子どもじみたことでしか確かめられずに 愛せる加減を知るまで 何度繰り返すのだろうどこかで会えば また心に ねえ風が吹くかも いつも慌ててふたを開けて思うよもう少しあなたをそっとしておけばよかった 優しい気持ち戻るまで なんて時間が要るのだろう自分が見えなくなるほど ねえ大切だった 遠く…
-
バランス – 上田まり
見えない絆より抱きしめていて 深い爪跡を残すくらい勝手勝手に選べる明日を その手で守っているように見せてお願い ふいに抱き寄せて あなたが言う ずっとこのまま君のことを大事にするって言葉だけで安心すると思っているの? そんなに楽してばかりですむなんて思わないで 見えない絆より抱きしめていて 窓にはりつく雫のようにどんな服で部屋のどこにいても 私のぬくもり探しあててだからお願い ふいに抱き寄せて や…
-
あなたに会う日の雨 – 上田まり
何もない日の雨と あなたに会う日の雨どちらが憂鬱でどちらがましですかあなたに会う日の雨がなぜか悲しいよ天気も見離すということでしょう 二つの肩に手をまわす人と わかっていても隣にいたかったつないでいたい片手でいいから そのくらいでよかったのに 誰かに見られたいのに見つかりもしない店のガラス雨が曇らせなくても 人も見たくない二人だよって こんなやり方で教えられるなんて答えて ねぇ 半分でいいから そ…
-
幸福 – 上田まり
ねえ忙しいのならば 気にせず遅れていいよその分あなたを想っている時間増えるから ふと目が合うだけで 人はなぜか嬉しいものだなんて おかしいけれどそんな胸騒ぎは感じ続けていたいそんな人でいたい 一緒にいると決まって ついたたく憎まれ口離れると顔を洗うときも浮かぶ同じ顔 気のないふりをして 人はいつも愛しすぎるくらい愛せるみたいそんなからくりなら抱え続けていくよずっと人でいたい 声を聞いただけで 人は…
-
十五夜には – 上田まり
負けずぎらいの空気がふくらむ 澄み渡る光の十五夜満点の月が思いの丈を満たす 一人きりになりたいのなら 無理にやさしくしないでね疲れた目をして全部見せてほしいのに 本当はね 泣きたくて泣いてほしくて前を見てもっとわかり合いましょう 訳もないよ 気を回したり様子を探って 愛してくれるのがつらい宝物みたいな恋はお休み こらえてた話せなかった半分を一杯に広げて触れ合いましょう 満点の月が二人を照らしてる澄…
-
恋をまとった女の子は – 上田まり
恋をまとった女の子は 誰に聞いたわけでなく心を誰かのためにだけ 閉じたり 開いたりする 会いたい人に会うためだけ 生まれてきたからあなたを見つけた解き放たれた鳥のように そしていつも会いにいける くせになる感情をひとつ 胸にしまいこみながら言葉を誰かのためにだけ 消したり飾ったりする 泣いたり笑ったりしながら 二人になるためあなたを選んだ初めて呼吸したようだよ これも同じ一日なのに 恋をまとった女…
-
夢 – 上田まり
誰かが愛しいとか 何かが欲しいそれだけで一人どこかで暮らし始める 別れ惜しむ私に突然どこまでもガラス張りの時の贈り物 昨日はよくできてた日で 清らかに時間は過ぎた最後の夜に迷いのない夢を見たねだけど願いが叶うなら 少しだけでも遠ざけて浅い眠りの中で故郷繰り返し見ないように 太陽は穏やかに じっと見つめても痛くない逃げる人 叫ぶ人もいない この場所去る人が一度だけ感じる最後の最高の贈り物 昨日はよく…
-
せつなかった日 – 上田まり
黄色く光る壁の明かりが 眩しすぎるから目を伏せているの?いつもなら何も思わない そんな色にまでも気にかかるあなたはそんな私を知らない 気づいてほしい ほしくない 今日は追いつけないみたい あなたの心が逃げてくようでどうかそれでも帰らないでいてこんなありふれた毎日の中で あなたの話す未来聞きたい 今だけは無口にならないで顔を上げなくてもいいから 私ひとりに話させないでこっちの方が愛しているとか なぜ…
-
誰もいない部屋 – 上田まり
誰もいない部屋はまだ慣れなくていつも思う「おかえり」って聞きたいと ワインを冷やし帰さない努力して今までより少し長く一緒にいたいのに だけど毎日が不安な胸騒ぎ 繰り返していても何気ない笑顔はつくれれるよ 人はみんな 私の部屋 今夜も来たくなるかな?でも今日だけ 今日だけは電話してもいないよ だって気の早い一番星がもうそこまで来てるから少しだけ寄り道して帰る 一人きりで 夕暮れ西日に照らされて朱く染…
-
伝えたい – 上田まり
二人はひとつになった長い陰をつくり気が付けばあたりまえのように寄り添っていた 深いソファーに腰かけるように もたれかかって私はあなたのものになった だけど 会いたい時に 会いたいと言うことさえできなくていつも言葉の歯止めをかけてきたけどこわいくらい おさまらない気持ち伝えたい 控え目な太陽だけ見上げながら あなたへ送る言葉探しつづけたもたれかけた肩から ふるえるすべてが伝わればいいのに「大好きだよ…