横浜のホテルで街の灯を独り見下ろす
女は細い指でおざなりのキスの名残を拭う
港町で暮らす女に お似合いの名前だと言って
私をリリーと呼んだキザなとこも
弱いくせに馬鹿なくせに本当の男になりたいと
体に傷ばかり作ってたとこも
ここに帰って来さえすればね また愛してあげるわ
仁義なんて流行らない言葉 海に投げ捨ててよ
本牧から悪い噂が聞こえて来た時
険しい顔を見せた あなたを止める手だてすらなくて
どうせ私のこと不幸にするなら他にいい女が
出来たとかね そんな泣けるものにして
どんな嘘だって知らないふりをしてきてあげたけれど
部屋のドアを出る時の「じゃあ、また。」は嘘じゃ許さないから
汽車道の橋で欄干にのぼってみせて
果てもない夢の話 こんな結末じゃなかったはずよ
たぶんあなたのことね 私なんか忘れちゃって
震えながら泣いて泣いて引き金を握ってる
横浜のリリーは今 違う街に暮らしてる
誰も彼女の事をリリーとは呼ばない遠い街で
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