しばたはつみ

ショーガール – しばたはつみ

都会にあこがれて故郷捨てたわ
夜明けの停車場であの人は
さよならの言葉を幾度も繰りかえして
そっと背中をみせた

あれから一年の月日が流れて
私は踊り子に身をかえた
舞台の片隅でスターを見つめながら
明日を夢みているの

あの人のやさしさ忘れはしない
涙にくれた時など
すべてあげた夜を想い出すわ
恋も涙も捨て歌に生きるの

二十才の誕生日手紙を書いたわ
私を待っている故郷へ
スターになるまでは帰るつもりはないと
固い誓いをこめて

ライトをあびながら夢中で踊れば
楽屋のひとときが生きがいよ
汚れた化粧と身体をつたわる汗
それが私のすべて

あの人もいずれは幸せつかむ
私はひとりぼっちで
すべてあげた夜を想い出すわ
恋も涙も捨て歌に生きるの

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