ろくでもないこの世界で、
呼吸を奪っていたのは紛れない僕自身だった。
理由はいらない。
夢中になりたい。
薄膜のような愛に騙されても。
まるで初恋のように。
あてもなく無謀に。
食い違いも、とうに運命と呼んじゃってさ。
全てが裏目に出て。
こんなはずじゃなかったんだ、わかってくれ。
難破船のように、
言葉はきみを介し行方を失っていた。
不甲斐ないぜ。
どうか、来世では僕より情けない人でいて。
野山も、奴隷も、戦争も知らない世界で、
僕らは愛のための愛を歌い交わし、
ネバーランドの月賦を捻り出す。
午前3時の仄暗い机の上に、
訳もなく落ちた感情の残渣。
もう、呪いなんだ。
消えてしまえよ。
まるで初恋のように。
持て余す無法に。
勘違いと共に、二人は沈んじゃってさ。
水面は離れてゆく。
こんなはずじゃなかったんだ。
じゃあどんなつもりなんだ、
話してくれ!
まるで初恋のように。
当てもなく無謀に。
食い違いも、とうに運命と呼んじゃってさ。
全てに目を瞑って、
これが愛と信じていた、笑ってくれ!
難破船は、とうに心の風を介し、
穏やかな浜辺に時が経ち流れ着く。
いつか、迸る孤独を懐かしむ君でいて。
恥ずかしい君でいて!!!
どうか来世では僕より情けない人でいて。
人気の新着歌詞
Veranda – Tele 僕は君のベランダを知らない。あの部屋では遂に煙草を吸わなかったから。夜の隙間に隠れた時計、まるで散らぬような顔の花。風が頬に振り落とす。季節が告げている、さよな
東京宣言 – Tele おはよう、東京が怯えてる。最早、童謡は産まれない。取り残された僕たちはどこへゆこうか。風邪は同情じゃ治らない。それを駅員は忘れてる。もう、群れは雨脚と証券だけで
アンダルシア – Tele 遊び飽きた遊具の色。禿げた町の片隅のポスターが、雨に濡れて散らばっていた。大嫌いなアイツの声。錆びたチャリの6段のギア、脱げたサンダル、壊された秘密基地。風に触
金星 – Tele 初めて倒したボウリングピン。僕、慣れてないんだ。こういう雰囲気も。例えば、クソダサい POPS で思わず踊ってしまうよな。決めていたんだ一生涯、僕の日々の手綱は
誰も愛せない人 – Tele 肩を撫でる淡い髪。遠く消える陸橋。星の数だけ泣いたチェシェと、記憶を無くした煙草。穴の空いた緑のネット。焦げた花に降る小雨。難破船への救難信号。それが君への愛。
夜行バス – Tele 夜行バスを掴む霧が、下降気味の心を閉ざす。嗜好品だけの彼女では、栄養失調は治らない。夜行バスは騙し騙し、蛇行気味の坂を下る。社交ダンス踊れぬ僕は、「カリフォルニ
バースデイ – Tele 冷蔵庫、仕舞っておいたケーキは諦めの味がする。空気の抜けた生クリーム、優しいがなぜか好きになれない。蝋燭なんていらないだろう、吹き消すくらいなら焼き尽くせ。焦げ
ことほぎ – Tele 夜更けに目が覚めて、湯気を手繰り寄せた。浅煎りの珈琲じゃ、雨音はかき消せないか。ソプラノ歌手のように咽び泣くやかんを、僕はいつか捨てる。ゴミ出しのルール、守って
ホムンクルス – Tele 僕たちは退屈な日々に相槌を打って、結局は排泄のような愛着で生きている。地方都市、むせかえる夏。河川敷に生ぬるい風が。同心円にひろがる「私」重機の軋む音。おんなじ
鯨の子 – Tele ねえ、フレンズ。どこへいっちゃったの?僕はここで待ってるんだよ。ねえ、フレンズ。あんなに嫌がってた、恥ずかしい大人になっちまうんだよ。たぶん今夜、曖昧な言葉で満
クレイ – Tele クレイ色のビルディングがオレンジに照らされて、一様に愛想がない。僕は昨晩は、労働に勤しんで。薄給にすがりつけ。意味を見出しちゃダメなの?息を止めちゃダメだよ。意
ロックスター – Tele 朝靄みたいに曖昧なものに名付けて生まれた商売。ブラウン管に毒づいてる横で有機 el がショウタイム。ダラダラダラ、鳴り止まぬダウンビート。きらきらきら、今年もも
花瓶 – Tele 花瓶を打ち付ける少女は、他に気の引き方を知らなんだ。例えば可愛らしく笑うとか、はたまたさめざめしく泣くだとか。写真の裏側に書いてた日付の針を少し進めたら、僕が君
ghost – Tele あなたにぼくが見えていたら、もう少し空は綺麗だ。降り止んだ雨の匂いが、染み付いたハンカチで拭う。賛美歌の聞こえる大通り。小児科の裏の水溜り。代わりたいまま、変わ
comedy – Tele 改札を抜けて、石楠花の街へ。どこへゆけば良いのか僕だけが迷っていた。教室の隅で漫ろに憂いて、気づけば陽が暮れてた。よだれの河干上がって。僕の悲しみに名前をつける
私小説 – Tele 君の悲しみを知らない、それすら喜びの朝も知らない。風が吹き、君は発つ、退屈な日々の折へと。誰かが君のこと憎む朝、残念ながら君はよく目覚め。歳を経て女優へ化けてい
カルト – Tele 神様なんていないだとか信じたいとか、日々気楽だった。縋る様に抱えるラジカセと例年通り異常気象、夏。信じたものは何ですか?信じ切るのは誰の為ですか?国道沿いが、滲
花筏 – Tele 僕が呪いになる前に君を愛しきってさ、抜け殻になってしまいたい。僕が夜明けを待つ側に、できれば君がいいから構わないかな。どうして言葉にならないんだろう。雨の続く5
箱庭の灯 – Tele 灯りを忘れた箱庭で、言葉が窓辺の海になる。あいつの罵倒は遠くの雲、稲光だけ。飾りの過剰な優しさで、染みついたエゴは隠せない。あたり一面に飛び散るスパンコール、拾
包帯 – Tele 君からする死の匂いは焼きたてのパンに少し似て、トースターの底、溜まっていた思い出を愛し損ねている。忌諱からくる庇護し合いは外来の花が育つようで。水面を全て埋め尽