しばらく続いた雨が止んだ
知らないうちに紫陽花がぜんぶ落ちた
あたし少し悲しくなりましたが
あなたと別々になる時も
たぶんこんな感じなのかもしれないな
そんなことをふと思いました
七月初旬 鈍色の雲
路地を撫ぜる空洞な音
たぶんこの風は青銅でできている
愛ひとつ解らないんだ
あの日から月は逆さまなんだ
だから仕方ないじゃないか
涙も流れないように
にらめっこでもしていようぜ
ひっつくほど近くで
あなたを睨めつけたい
拘ったところでどうせ
何ひとつも残りはしないぜ
だからあなたをせめて
覚えていたいんだ
しばらく続いた雨が止んだ
湿る街路 がらんどう 愛を拾った
あたし少し楽になりましたが
あなたとひとつになる意味も
所詮そんな感じなのかもしれないな
そんなことをふと思いました
七月は夕暮 ふたり歩いた
あなたは露草と並んでいた
どちらが本当か少し迷った
愛ひとつ解らないんだ
いつか太陽は燃え尽きるんだ
そしたら長い夜を
ふたりで飲み干すのさ
ただ広い荒野の中で
かくれんぼでもしていようぜ
決して疑えないくらい
あなたを確かめたい
拘ったところでどうせ
なにひとつも残りはしないぜ
だけど決して消えない
理由があったんだ
しばらく続いた雨が止んだ
知らないうちに紫陽花がぜんぶ落ちた
あたし少し悲しくなりましたが
あなたと別々になる時も
たぶんこんな感じなのかもしれないな
しばらく続いた雨が止んだ
花惜しむ僕をあなたはふっと笑った
そんなもの来年どうせまた咲くから
あなたの笑顔に触れて僕は
これすら思い出と消えるかもしれないな
そんなことをふと思って
あなたの目をただ見ていました
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