星の視える夜は
あの娘を右手に抱きしめ
決まって朝まで
呑んだくれてるのさ
なけなし果たいたら
気楽になった気もするが
明けたら寒さが
ちょっとだけ凍みるよ
十五で目覚めたら高くも跳ねたくて
背伸びをしてみたが大して変わらねえ
地道にやるのが俺に似合いだよ
少しは報われる時もあるのさ
はあ
必要なだけのお金をくださいよ
おう
馬車馬の様に働けよ直ぐに出来るだろ
真夏の夕立も二人には楽しくて
まるで子供の様に燥(はしゃ)いでいたものさ
正面(まとも)に働いても
良い事なんか見つからないが
毎月不安になるよかましかなあ
はあ
何時になりゃ給金上げてくれるかな
おう
何て暢気だね裸で裏から出て行きな
俺なら今夜も窓辺であの娘と
風を煽(あお)って得意になってるよ
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