生稲晃子

昔だったら – 生稲晃子

花で飾ったテーブルで
頬杖ついて待ってます
今日は二人の記念日なのに
やっぱりあなた 忘れてる

昔だったら 昔だったら私
泣いて喚(わめ)いて 怒ってる
あなたにとって私は何なのと

時計の針は私の味方
少しは大人になれたみたい

だから
一人でワインを開けて乾杯
二人の小さな歴史に乾杯
あなたの優しさ 信じています

すり寄る仔猫 抱き上げて
頬づりしたら ふと涙
甘えることがひどく苦手な
少女の頃を思い出し

たった今なら たった今なら私
胸に真っ直ぐ飛び込んで
悲しい時は 抱き締めてと言える

素直になれたそんな時こそ
自分で変わったと思うのです

そうね
あなたと出会えたことに乾杯
一緒に過ごした月日に乾杯
あなたのすべてを愛しています

昔だったら 昔だったら私
きっと不安に怯えてた
あなたをいつか失うんじゃないかと

大きな愛で包んでくれて
ちょっぴり自信がついたみたい

だから
一人でワインを開けて乾杯
二人の小さな歴史に乾杯
あなたの優しさ 信じています
あなたの真心 信じています

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