長山洋子
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昭和の女 – 長山洋子
回す指先 公衆電話あなたに 別れを 告げた夜いつか必ず あなたには夢を叶えて 欲しいから悔いはないです 昭和の女 擦(す)れた畳の 一間(ひとま)の暮らし揃(そろ)いの 茶碗が 嬉しくて少し頑固(がんこ)で 不器用でそんなあなたが 好きでしたほろり泣けます 昭和の女 脱いだ背広の 煙草の匂いあの日に も一度 戻りたいそっと思い出 数えれば胸に溢(あふ)れる なつかしさ悔いはないです 昭和の女 人気…
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肩幅の未来 – 長山洋子
こわれかけたラジカセ あなたが捨てたガラクタかわいそうで拾って 直せないままひと夏忘れんぼうの歳月 好奇心でスイッチノイズだらけのFM 痛い曲が流れ出たケンカなんていつもだった嫌いなんて言わなかったちょっと甘い ちょっと苦い 夕暮れの溜息肩幅の未来 いちずにあなたの背中しか肩幅の未来 見ない自分が怖かった1人になって見る夢は こんどは昔の背中だけ……らちもない ライヴハウスの立ちぎき ショールーム…
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白神山地 – 長山洋子
惚(ほ)れたあなたと 寄り添って命たぎらせ生きて来た ふるさと津軽雪また雪の しばれる夜もぬくもり合える 肌があるときめく安らぐ心と心ブナの林を くぐり抜ければ緑したたるエ~エエエ 白神山地 喉(のど)を突き刺す 山背(やませ)にも私負けないくじけない あなたがいれば涙も汗も ぬぐってくれるやさしさしみる あの笑顔青池みたいな 思いの深さ女心が はじける燃える恵み豊かなエ~エエエ 白神山地 津軽三…
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春色の朝 – 長山洋子
春風に誘われて フラリと出掛けましょ髪を上げてジーンズはいて 足にはスニーカーここに花なんて 咲いていたかしら公園の片隅に アネモネが揺れている不思議ね いつもの町がこんなに きらめいてる重いコート 脱ぐだけでホラ 世界が変わる 雨の日は淋しくて 気づかず過ごしてた朝の光 パン屋の匂い 小鳥が歌う声きっと幸せは こんな毎日ね優しさや微笑みは いつだって側にいる不思議ね 見慣れた道がこんなに 色付い…
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夫婦坂 – 長山洋子
この坂を 越えたならしあわせが 待っているそんなことばを 信じて越えた七坂 四十路坂いいの いいのよ あなたとふたり冬の木枯らし 笑顔で耐えりゃ春の陽も射す 夫婦坂 女なら 花ならば咲くときも 散るときも見ててほしいの あなたに宿命(さだめ)あずけて 暮したいいいの いいのよ 一間の部屋であなた待ってる 雪割草もいつか芽をふく 夫婦坂 流れゆく 人の世の哀しみに 泣いたなら杖になってね 抱いてね肩…
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夢ひとつ – 長山洋子
降り出した 雨は激しく心の迷いを流します貴方との 倖せよりも夢ひとつ選んだ 私です もう戻れない 二度と戻れないただひたすらに 歌を唄うだけ愛を捨て 決めた道だからいつの日か キラリ キラリ輝(ひか)ります 雨上がり 空は虹色南へ北へと旅をするひとりきり 眠れぬ夜は夢ひらく明日(あした)を 見つめます ああつらくても すがる胸はないただひたすらに 歌を唄うだけ再びの 出逢いあるならば輝(かがや)い…
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出世街道 – 長山洋子
やるぞみておれ 口にはださず腹におさめた 一途な夢を曲げてなるかよ くじけちゃならぬどうせこの世は 一ぽんどっこ 男のぞみを つらぬく時にゃ敵は百万 こちらはひとりなんの世間は こわくはないがおれはあの娘の 涙がつらい 他人(ひと)に好かれて いい子になって落ちて行くときゃ 独りじゃないかおれの墓場は おいらがさがすそうだその気で ゆこうじゃないか あの娘ばかりが 花ではないさ出世街道 色恋なしだ…
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チャンチキ娘 – 長山洋子
ちょっと見た目は 淑(しと)やかだけどあたし本当は チャンチキ娘(おんな)祭り気分が 大好きでお酒飲むのも 大好きでいいねェいいねの 合いの手とオイサオイサの 掛け声はオヤジゆずりの 十八番節(オハコぶし) 胸の晒(さらし)は 見せないけれど粋なちょいねり 心に巻いて唄がなにより 大好きでそれも演歌が 大好きでいいねェいいねの 合いの手とオイサオイサの 掛け声で義理とビールにゃ うるさいよ 野暮は…
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浮草ぐらし – 長山洋子
明日のことさえ わかりはしない他にいいやつ 見つけなというしあわせに ああ なれなくたってついてゆきます ねえ あなた明日の苦労が 見えたってついてゆく 無駄にするなよ 二度ない青春(はる)を浮草ぐらしと ふと目が笑うしあわせに ああ なれなくたってそっと咲きます ねえ あなたそばにあなたが いればいいいればいい 肩にすがれば よせよと照れるそんなあなたの 横顔が好きしあわせに ああ なれなくたっ…
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大阪のひと – 長山洋子
小さな電車が走る町 ここも東京二人が出逢った 思い出の町あなたは大阪のひと 冗談まじりの言葉で時々私を悲しくさせるのね やさしい気持の裏返し きっとそうよねほんとのところを尋ねても「東京(とうきょ)の女はしんきくさい!」なんて言わないで私はいつものように 最終電車に飛び乗り見えなくなるまで あなたに手を振るわ 見慣れた夜景が近くなり やがて終点私が生まれて 今も住む町あなたと同(おん)なじ町に 生…