藤巻亮太

  • ハマユウ – 藤巻亮太

    ハマユウが咲いている汐風に揺られながら懐かしいあなたとの思い出の海岸で冬の風 凪げば雪互いの手の温もりを知ったこの人のためならばこの身を捧げられると知った あなたに恋をして人を愛す喜びも痛みも胸深く別の道をゆくあなたは今 わたしには夢がありあなたにも夢があったお互いを励ましてほどけないほどに強く結ばれた糸だったそれを疑うのが怖かったほどかれてしまうまで弛んでも気づかないふりして 満ちては欠ける月幸…

  • メテオ – 藤巻亮太

    携帯を覗くような奴にはなりたくないけど君の心の中 僕はいるの不安で潰れた僕の心が叫び出した 行き場もなく 君がいない世界ならいっそ壊れてしまってかまわない知ったことか最低のクズ人間だと開き直って地面が裂け 嵐を呼び 星を落とすディストピアディストピア メテオ メテオ すべてを焼き尽くしてメテオ メテオ すべてを瓦礫に変え愛に背を向け歩く地獄の道メテオ メテオ すべてを地獄に変えて 貝殻に耳をあて君…

  • 愛の風 – 藤巻亮太

    穏やかな街を歩く人並みに笑顔が溢れる日曜のお昼だけど平日は仕事に追われて忙しく君は働いているタスクの山を登るように時間の波に追われながら でも負けないようにと言い聞かせたり泣かないようにと笑ったり強がりを重ねる君の横顔無性に愛しくてだけどもそんなに頑張り過ぎないで君のことを見つめているよ今日は今日の風明日は明日の風追い風 向かい風 愛の風 幼い日の夢 パン屋さんになる美味しいクロワッサンを焼きたか…

  • 以心伝心 – 藤巻亮太

    日が暮れたスーパーに蛍の光が流れはじめるあぁ 今日も終わりゆくカバンにバナナを詰め込みながら物凄いスピードで移りゆくこの世界に振り回されてしまう日々さ僕は君が恋しくなる 目と目が合ったら感じてしまう以心伝心 あーこりゃこりゃよ上手くいかなかった今日のことも労いあう眼差し 無駄なこと考える世界の始まり無限の終わりアンチノミー テレパシー意識のバグかそれとも誠か袖触れ合うも他生の縁この時を分かちあって…

  • 新しい季節 – 藤巻亮太

    一人では何も成せないと知るまでどれだけ年を数えただろう あぁ 僕はちっぽけな存在だ あぁ なぜこの命を授かって生きている動き出せこの体 澄み渡れこの心会いたい人がいて 見たい景色があるよ心の奥から今も声が問いかけるよ 追いかけも求めもせずに諦めてしまうのかい自分で決めた限界に挑みもしないままさあここから走り出そう 未来を変えにゆくのさ新しい風の中 新しい季節を君と見たい 一人では辿り着けない場所も…

  • 儚く脆いもの – 藤巻亮太

    あぁ なぜ空は青いの父の父 母の母の昔から果たせなかった願いが煙となって昇った場所無関心だった歴史から人の匂いがした時生きた記憶の声が聴こえた気がしたよまるで朝焼けみたいな夜の続き誰も探してたんだね 儚く脆いもの この体も心も病にかかり 歳をとり いつか死ぬそれでも命の限りに生きていたい明日への願いを空に届けながら 誰に書いた手紙か命は想いを繋ぐ受け取り手の心は過去から未来へ続く 何のためだとか理…

  • Glory Days – 藤巻亮太

    君の声がいつもとは違う響きで僕に突き刺さる最後の言葉になると知らずに震えて掠れたさよならが夏の空に吸い込まれてく蝉と一緒に泣いていたね恋の終わりに鳴くブルース僕は別れの先に進めないまま 生きてるのは今日も思い出の中過去は過去なのにGlory Days Glory Days戻らぬ日々よもう一度微笑んでほしかったさよなら恋の抜け殻まだ生乾きのままGlory Days Glory Days君の温もりを覚…

  • 桜の花が咲く頃 – 藤巻亮太

    カレンダーには桜並木歩いたあの日の日付だけが残っていて思い出以上現実未満そんなところに僕はいますよ日陰の花みたいな気持ちを残したまま 桜の花が咲くたび会いたくなる人がいる筆を置いた手紙の続きを書いてみたくなる言葉を探しているよ君は元気でいますか変わりゆく季節からはみ出してく想いを束ねて 時の流れに寄り添うように瞳を閉じて春を受け入れまた目を開けて歩き出すけどやっぱりどこか美しすぎる花の命を前に涙が…

  • 真っ白な街 – 藤巻亮太

    さよならなんて言葉は実際は交わしはしない離れてゆく心のまま君は僕の前から去っていった目黒区から君の足跡も足音も消えた朝12月の冷たい風が僕の心凍らせて時間を閉じ込めてしまったんだ 真っ白な雪が今年もこの街に静かに降り積もる君のいない街を白く塗り潰して足跡さえ埋めてしまうよ 君が去った日東京には初雪降り出して家路を急ぐ人たち帰る場所のない僕約束も出口もなくまた冬がこの街を飲み込もうとしてる僕ごと 真…

  • 大地の歌 – 藤巻亮太

    無力という名の雨が降り無情という名の風が吹く人の道理の届かぬ果てで大地の摂理はあるがまま 生けとし生けるもの全てを育み次の瞬間に命を奪う人は重力に縛られながら恵と災 大地との約束 敬い崇めて時には恨んでそれでもここでしか生きられやしない 恙なくと祈りながら恙なしやと願いながら大地とともに生きてゆこう終わることのない大地の歌と 山は押し出され天にそびえる川に削られて海へと還る人は畏怖しつつ穢し求める…

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