舞洲ようこ

  • 緋寒ざくら – 舞洲ようこ

    春まだ浅い たそがれの空真っ赤に燃え立つわたしの緋寒ざくら 花は血の色 唇の色樹の下に眠るあなたの生命の色なのね ああ あなたあなたあなたわかってねいのち いのち戴くしかなかったの 妖しいまでに 美しい男やさしいお声や優雅な長い指 しびれるように 夢見るように何もかも狂ほしいほど幸せだった日々 でも あなたあなたあなた許せなかったわたし わたし一人のあなたでなけりゃ 夜のとばりはいつしかおりたひと…

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