細多仁時雨(下川みくに)

  • 時ノ雨 – 細多仁時雨(下川みくに)

    果てしなきレーテの砂漠祈りさえ消えて 掌の砂時計、琥珀色の記憶達が胸の奥の孤独へ零れていく東へと吹く風は密かに咲く想いの華螺旋を彩に染めて散らしていく やがて求め続けた幼い幻想までこの手の中で儚く霞んだ 果てしなきレーテの砂漠慈しみよ雨に変われ遺されたセーマの鍵祈りさえ消えて 指先で操られる輪舞曲を舞う人形達終りのない調べを奏でている東へと往く雲は人の想い、願いや夢その身に刻みつけて雨を流す 声は…

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