岩本公水

  • さだめ船 – 岩本公水

    つま先立ちして 見送る船は今は他人の 無情船私あなたの なんですかあんなに愛して くれたのに雪の海峡 波間に消えるあなた… あなた帰らぬ さだめ船 荒海時化れば 心も時化るましてひとりの こんな夜は寒さこらえて 立ち尽くす岬は吹雪いて 雪嵐裾を濡らした 飛沫(しぶき)も凍るなさけ… なさけ冷たい さだめ船 ひと夜の夢だと あきらめましょかいいえみれんが あとを引く私あなたの なんですかふたりで暮ら…

  • 仁淀川 – 岩本公水

    あぁ… 愛して別れて悔やんで生きて忘れられずにずっと ずっとひとり水面にうつる二人の笑顔今では叶わぬ 仁淀川泣いている沈下橋 あぁ夢を探す あぁ… なりふり構わず貫く愛にあやまちなんて知らず 怖さ知らず水の蒼さが私を咲かすあなたに逢いたい 仁淀川明日はいらない あぁ今を生きる あぁ… 悲しみ全てを涙にかえて歩き出す陽が昇る 桜(はな)が咲く水の中から飛ぶカワガラスいのちが輝く 仁淀川この町で生きて…

  • さよならの月~小唄入り~ – 岩本公水

    貫くことが 愛ならば見守ることも 愛でしょう春の春のさくらの 言問いのひとり別れの 橋の上月に小指を 透かして見れば紅く流れる 恋の血が 初手はおかぼれ ちょっといいお方今じゃ好きで憎くて 憎くて好きでなくちゃならない好きな人 出逢わぬころに もどるより今でも逢えて 良かったとまるでまるで未練が 西東追って来るよな 川の月さくらハラハラ 小雪のように舞って別れの 文を書く しあわせでした 過ぎまし…

  • 瀧の恋歌 – 岩本公水

    悲恋伝説 あるのでしょうかしぶき舞い散る 雄瀧(おたき)と雌瀧(めだき)…浮き雲 木漏れ日 晩夏の別れもう二度と 戻れない遠い 遠い その胸に たった一言 倖せになれそれが最後の 優しい言葉…風笛 吊り橋 黙った背中命なら あげたのに遠く 遠く 消えた人 ふいに涙が こぼれる秋はひとり旧道(うらみち) 尋ねてみるの…瀧音 トンネル からめた小指この恋の 送り火か遠い 遠い 茜空 人気の新着歌詞 ふ…

  • おんなの峠 – 岩本公水

    つらいと思えば なおさらつらい心の中では 分かっていても堪(こら)え切れずに 泣く日もあるわこれが生きると いう事なのね…山あり谷あり この先は登れるでしょうか おんなの峠 君さえ良ければ こっちにおいでやさしい瞳に 抱き寄せられた恋という名の しあわせ遊び今は儚(はかな)い 想い出なのね…山あり谷あり 振り向けば転んだ七坂 おんなの峠 消せない月日は 螺鈿(らでん)の箱にしまって置きましょ 誰に…

  • 酔うほどに – 岩本公水

    みぞれがそぼ降る こんな夜(よ)はひとりで飲む酒 泪(なみだ)こぼれるの酔うほどに寂しい ああ 酒よ消せない未練の 空(むな)しさが…胸に沁みるのよ 目立たず知られず ひそやかに小さな倖せ それでよかったの酔うほどに逢いたい ああ 酒よ子供じゃないのと 拗(す)ねたのは…夢があったから 何度もさよなら 言わせたのひとりで飲む酒 やっと終わるのね酔うほどに悲しい ああ 酒よ凍(い)てつく心を 傷つけ…

  • 春蝉 – 岩本公水

    春も終わりと 鳴く蝉に俺の心が また痛む別れ言葉も ないままに何処(どこ)へ消えたか 一夜草(ひとよぐさ)なくな なくなよ なくもんかなけば未練が こみあげる 逢えば短く 終わるけど命重ねて つぎの世も語り明かした あの夜を今もせつなく 思い出すないて なみだが かれるまでなけば倖せ きっと来る 夏に咲けない さだめでも悔いはないわと 涙ぐむ名残惜しんで くれるのかつのる寂(さみ)しさ 花しぐれな…

  • 浮草の舟 – 岩本公水

    つなぐ手と手に 温もりあればどんな波風 吹こうともついてゆきます ついてゆく寒い夜空の 星だっていつか希望の 星になるあなたと流れる 浮草の舟 雲の切れ間に 日差しがのぞくそうと信じて 春を待つ向かい風でも いいんですそばにあなたが いればいい明日(あす)は背中(せ)を押す 風になるふたりで流れる 浮草の舟 何がこの先 待ち受けようと俺のみちづれ おまえだけ言って私の 肩を抱くそんなあなたに 寄り…

  • 朱鷺色の夢 – 岩本公水

    波のかなたの 島影をもえる夕陽が 焦がすころ夢を追いかけ 希望を抱いてひとりあなたは 出て行った約束信じて 待ってます手をふる涙の 恋港 佐渡の海鳴り 波枕恋のてびきの おけさ節 空に横たう 天の川川をはさんで 星ふたつ年に一度は 逢えると聞いたずっと私は ひとりなのかがやく星さえ 恨めしいあなたが好きです すがりたい 白いカモメに なれたなら飛んで海峡 渡るのにきっと必ず 帰って来てね待っており…

  • 瀬戸内みれん – 岩本公水

    契り結んだ 琴弾山(ことひきざん)は利休鼠(りきゅうねずみ)の 雨が降る松の木立(こだち)の 有明浜の寛永通宝(かんえいつうほう) 砂の絵は…今日が見納め あなたの町も遠く霞(かす)んだ 瀬戸内みれん 萬(まん)にひとつの 盲(もう)亀(き)の浮木(ふぼく)やっと掴(つか)んだ 果報者夢もつかのま 二人の恋はどうにもならない この世では…許せなかった あなたの嘘がおんな身を退(ひ)く 瀬戸内みれん…

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