天童よしみ

  • 昭和ごころ – 天童よしみ

    夢の一文字(ひともじ) 傘にして越えたこの世の 雨嵐昭和百年 令和の駅で途中下車して 旅の宿思い出ばなし 花が咲き夜更けてホロリ 春の酒 人に手を貸し 転んでも転んでつかむ 運もある昭和百年 令和の今も我慢くらべの 泣き笑い世渡り下手な ふたりにもしあわせ運ぶ 花便り あっという間に 時は経つだからゆっくり 生きましょう昭和百年 令和を背負い息を抜くには まだ若いこれから先も 負けないと見上げる夜…

  • 季節のメロディー – 天童よしみ

    行く川(みず)に 姿映(うつ)して朝焼けの 山が謳うよ雪に咲いた 福寿草はいのち輝く 愛の花あゝ 春はめぐり 幸せを運ぶこの地球(ほし)の この地球(ほし)の 誰の胸にも 風渡る 清き湖畔に釣り人は 今日も集うよ萌える若葉 夢を語る幼なじみの 顔と顔あゝ 夏の雲が あこがれを運ぶこの地球(ほし)の この地球(ほし)の 誰の胸にも 色づいた 森の木影に流れ来る 祭りばやしよ肩をよせた 帰り道の日暮れ…

  • 昭和かたぎ – 天童よしみ

    坂のむこうで 花咲く春が待っているよと 言った人忍んで耐えた 冬いくつ似た者どうしで 越えてきたかさねた命に心はひとつ離れずに 離さずに 生きるのよ 昭和かたぎの あなたに惚れて苦労しました 泣きましたいろいろあるわ あるけれどあなたの背中が 道しるべ片道切符の人生だから離れずに 離さずに 生きるのよ 情(なさ)け知らずの 人の世だけどきっと倖(しあわ)せ つかもうね私にだって 意地があるやっぱり…

  • 花の春 – 天童よしみ

    尽(つく)しきれずに 別れたことがあたし死ぬより つらかったそぼ降る雨に 吹く夜風(かぜ)に淋(さみ)しさ噛みしめ詫(わ)びてます…きれいな心は あの日のままよ幸せをもう一度 花の春 泣いて昔が 帰るのならば涙かれても かまわないあれから二年 今さらと女のみれんを責めないで…やっぱりひとりじゃ 生きられないわ幸せをもう一度 花の春 季節(とき)が巡れば 忘れるなんてそんな恋なら 恋じゃない明日(あ…

  • 星見酒 – 天童よしみ

    陽の出る前から 遮二無二(しゃにむに)歩き棒になるまで はたらいて星を合図に 酒をのむ忘れられない日もあれば忘れちまいたい日もあるさだから旨いね この酒は夜空にまたたく 星と星つないで盃(さかずき) 星見酒 陽の射すあいだは 目は伏せたままカラスみたいに きらわれて星を合図に 酒をのむ憎みきれない あんちくしょう焼いても食えない わだかまりだけど旨いね この酒は夜空に浮かべた 俺の星心で乾杯 星見…

  • おんな酒じかん – 天童よしみ

    久しぶりね 会うのは 若くなったんじゃない?じつは心配してたの ほんとに会うまで だって こんなにずっと会えなくなるなんてまさか思いもしないわ 落ち込みかけてた いろんな友だちが いなくなったね楽しかった思い出は 消えやしないけど せめて あたしたちは 元気でいましょう今日はふたり おいしく飲もう 女の酒時間 好きな人をふたりで取りあうこともあった今じゃ笑い話だね ふるい話だね あの頃があるから …

  • 出逢い街道 – 天童よしみ

    月満ちて 月欠けて 想えば人生 出逢い街道仕草が 誰かの 瞳に映り言葉が 誰かの 耳に響いて初めて 浮かぶ 私、人としてもしも私が 1人切りなら命燃えても 空しい 幻 これ迄の 捩(よじ)れ道 岐(わか)れ道 裏通り 大通りそれぞれに あの人 この人 煌いてそこここに 人との 出逢いの 恵み嬉しく感謝心の ありがとう 込み上げてくる 出逢い街道 潮満ちて 潮引いて 想えば人生 出逢い街道誰かの 為…

  • 種 – 天童よしみ

    人はなぜ死ぬのが怖いのかな?考えたことはありますか?私なりに考えました殺生して生きてるから怖いんだと 死んだ後どうなるか知ってますか?焼いて拾われて墓に入る人間以外は誰かの命になってるってことを知ってますか? 未来はいつも見えないもので光もなくて暗闇で一人で歩くと躓きそうであなたの優しさがガーゼでした 僕はあなたのために死にたいそう想うのっておかしいですか?人間以外は誰かのために生きてるってことを…

  • 時の隨に – 天童よしみ

    会えないだろうと思ってました不思議に口にした場所に廻ることが出来ました出会いとは掴むもので別れは背負えたかしら 足元に咲き朧揺らめくそんなあんな少し窪んだおへそに似たよな生まれた証 同じ月を見ましたか欠けたり満ちたり輝いたり俯く先の道を照らしてくれたあなたに声を届けたい 移ろいやすい 時の隨(まにま)に 出来ないだろうって思ってました春泥に戸惑いながら女の童 心うらら 初夏香(かほ)る イバラの畝…

  • ごひいきに – 天童よしみ

    春のあけぼの うららかさ秋の夕暮れ 茜色うちが贔屓にしてるものなくては うちが困るものほかになんかと訊かれたら迷わずあんたと答えます 夏の風鈴 ちんちろりん冬の陽だまり ぽっかぽかうちが贔屓にしてるもの明け暮れ うちが好きなものほかになんかと考えてやっぱりあんたと答えます いつもあんたを思ってるいつもあんたを感じてる息をするのとおんなじよ拾った恋も 恋は恋うちが見つけた宝物この先かわらず ご贔屓に…

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