大庭照子

詩人が死んだとき – 大庭照子

静かに詩人は 息をひきとった
涙で誰もが彼を悼む
静かに詩人は 空へと旅立った
涙で世界が 彼を送る

静かに詩人は 麦の畑の
小さな十字の お墓に眠る
だからそこには 彼の愛した
きれいな矢車の花が 咲いている

静かに詩人は 神に召されて
今では小さな 空の星よ
彼の詩のように いつも変わらず
はるかな夜空に かがやき続ける

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小さな木の実 – 大庭照子

ちいさな手のひらに ひとつ古ぼけた木の実(このみ) にぎりしめちいさなあしあとが ひとつ草原の中を 馳(か)けてゆくパパとふたりで 拾った大切な木の実 にぎりし

こわれそうな微笑 – 大庭照子

霧の海辺を さまよう少女そっとほほよせる その手に夏のおし花 あの人がくれた幸せの この白い花びらポケットのかたすみの ちっぽけな幸せ北風にさらわれて どこかに

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