多田周子

風の中のクロニクル – 多田周子

私の生きたページに
あなたのことを記す
それがどんな歓びか
あなたは知らないでしょう

いつかはやがて私の
命もつきるけれど
それが何の始まりか
あなたは知らないでしょう

私が生きた物語を
ああ 風が詩ってる
私は何を恥じるだろう
私は何を誇るだろう

思えば長い戦(いくさ)で
たくさん死んだけれど
それが何のためなのか
あなたは知りたいでしょう

誰にも負けず一途に
ひたすら愛を探す
それが生きたことなのか
私は知りたいのです

私が生きた物語を
ああ 風が消していく
私は何を悔むだろう
私は何を嘆くだろう

私が生きた物語は
ああ 風に消える砂
私は何を恥じるだろう
私は何を誇るだろう

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