井上昌己

  • あさきゆめみし – 井上昌己

    まどろみに 消え惑ふあなたであふれる 胸のなか ひたむきな決心に 心が揺れた出逢ったあの日 たかだか ひとつの恋を失った それだけなのに 浅き夢みし 散りゆくこと分かってた 強がってみる二人歩いた場所が淋しくて二度と重ならない影 ビロードの 夜の波溺れて息も出来ないほど 抱きしめた あたたかなあなたの手が まだ愛しいよ 私をはじき出すように簡単に 捨てたあの人 浅き夢みし 散りゆくこと気付かない …

  • 愛の終わりに – 井上昌己

    季節でいえば 夏の終わり物憂げな海に たたずむ夕立はとうに 止んだのに潮騒の音に 身を任す あの日からめた 指の記憶愛の海に溺れた時は過ぎ 四季は巡りあてどない日々 蜃気楼の愛に 抱かれて甘い夢をさまよう蜃気楼の愛に さらわれて遠ざかる夏の日行かないで 季節でいえば 木枯らしの頃枯れ葉舞うまちを 通りゆく あの日重ねた 頬の記憶愛の吐息感じた時は過ぎ 四季は巡りあてどない日々 木漏れ日の愛を 告げ…

  • いいんじゃない? – 井上昌己

    誰もが悩み抱え 孤独を背負いながら傷付き 旅の途中 夕暮れが運んで来た 幾重にも伸びる雲過ぎ行く 時の流れ 繰り返す日々のなかで 問いかける満ち足りるとは? 命のリミットは? あたり前でもなくても いいんじゃない?近づく夢と 遠ざかる現の狭間属性 個性 バイアスを外して優しい風のように… 悪意なき無神経も 立ちはだかる試練も囚われなくかわしたい ごめんね 命のバトン 繋げられなかったわ過去へと 思…

  • 遠い夕暮れ – 井上昌己

    僕がもし間違えた何かがあるのなら夢見坂で見送った君の背中だろう あれは遠い日 夏の日祈るような気持で「愛」を捨てたね 泣いたねくしゃくしゃに崩れた 夕暮れに佇んだ僕はただ無力でいつの日かこの傷みも失うこと怖れてた坂道を降りてゆく靴音が苦しくていつまでも見上げていた千切れてゆく雲の行方 山間(やまあい)を吹く風が幸せ運ぶ頃君の部屋のカーテンも揺れていて欲しい 僕は季節の匂いも花の色も忘れて生きる手段…

  • 赤い嘘と黒い雨 – 井上昌己

    行き場のないこの思いただほぞを噛む夜に黒い雨が降りしきる掻き消す鼓動 したり顔で舞うフェイクニュース歯止めが効かない抑止泰平の眠りから覚める 燃えては滾る蜃気楼不条理の渦に呑まれて「大好き」「大嫌いよ」とそんな涙で生きたいだけなの 救いのない現実に灰になりそうな心決して綺麗事だけじゃ進めないけど 流されるプロパガンダ歪んだ武力の行使正義を盾にした謀略 燃えては消える蜃気楼不条理の渦に呑まれて「あな…

  • もう一度目のプロポーズ – 井上昌己

    揺れる木漏れ日 眩しい光出会った日を映すね愛と疑い 表裏一体ねぇ君はどう思う? 君がかかえた 寂しさや孤独僕はどれだけ 気付けただろうか 二人このまま やわらかな優しさに包まれ未来へと時間ごと 運んで行きたいよ単純なことさ 君がいてくれなきゃダメなんだだからねぇ もう一度言わせて最後のプロポーズ 強がる時の 結ぶ唇潤んだ目が愛しくて喧嘩の後の 海底のような重苦しい時間も 君は向き合い 乗り越える術…

  • うつせみの世を嘆いても – 井上昌己

    願えど消えし うそぶく感情あがけど失せし 虚勢の残像描いて誰を 救えるだろうそれでも届け 歌になれ 朝まだき空 緋色にふちどられ淡い群青に 染められる言葉に出来ぬ つぎはぎのこの思い生きた証を 残せるのか 色づいた花の香り 揺れる木漏れ日がまぶたを通して鼓動を照らすように 熱くする 願えど消えし 芽吹いた心情あがけど失せし 処世の象徴奏でることに 意味はあるのかそれでも届け 歌になれ 沈みゆく空 …

  • 1989年の君へ – 井上昌己

    石垣のビルに向かって 欅並木で魅せられるフリンジ揺れるストールで あの空まで飛べるかな 24時間眠らず 止まることないこの都市で あなたが望んだような 未来が煌めいてたね戦うことが身を守ること そんな日もあったこれが最後の恋だと 知っても選ばなかった絶望の中 染まるそのたび 臆病になるけど 時は目まぐるしく過ぎて 追いつけないテクノロジー流されたりはしないように くちびるギュッとかみしめ 断たれた…

  • 星に祈りを – 井上昌己

    今 星が瞬いた 夜空を見上げては終わりのない宇宙に そっと願い告げるねぇ 二人の間の 距離は遠ざかってる?胸に秘めた想いが 砕けてしまいそう 届かぬ恋でしょうか 時のすれ違いかわしたあの約束 信じているわ 涙の河 遠くても あなたへ近づきたい険しい流れだって 離れないでいて ねぇ 夜空の月には たなびく雲の陰心が途切れそうで そっと瞳閉じる 優しい傷跡だけ 残してあなたは素知らぬ その素振りで 行…

  • Try Try Try – 井上昌己

    Why? そんな表情をして私を見つめてるのそうきっとあなたには突然のさよならね きらいきらいきらい 簡単には忘れられないけどTry Try Try 裏切るように背を向けさせて Why? いつもそばにいて優しくされるうちにねぇ風の気配にも怯えてしまってたね つらいつらいつらい時間をかさね涙かわいた頃Try Try Try 私らしさ取り戻したい 誰よりも好きだったあなたがただ誇りに思う人になりたいから…

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