三笠優子
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夫婦徳利 – 三笠優子
頭にきたぜと 玄関先で吐き出す吐息が 酒まみれつらい気持ちは わかっちゃいるが励ますことばも 月見草黙ってあんたの 肩を抱く この世が闇なら おまえが灯りよろしくたのむの 一言が女心に楔を入れりゃおちょこと徳利の仲だもの地獄の底まで ついてゆく 徳利の数だけ 並べる愚痴の女房は受け皿 つゆ払いどうせ二人は 似たもの夫婦涙の一夜が 明けたなら裏町人生 日本晴れ 人気の新着歌詞 ~桃中軒雲右衛門の妻~…
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浪花の夢 – 三笠優子
銭が仇の 世の中だろと俺は浪花の 夢を売るなめたらあかんでぇ 男のいのち暗い御時勢 愚痴など云わず芸に笑って 芸に泣け 徳利一本 めざしが二匹ごめんなさいと 云うお前あんじょうしようや 夫婦のきずな辛い時代を 連れ添ってこそ味が出るのさ 人間の 月が浮かべば 枯れ葉が沈む浮世流転の 涙川きばらなあかんでぇ 芸道魂生きて流れて この手につかむ明日と云う日が 勝負だぜ 人気の新着歌詞 ~桃中軒雲右衛門…
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のぞみ坂 – 三笠優子
ひとりで生きれば つらいこの世でもふたりで暮らせば 悲しみ耐えられる苦労にやせた 細い肩 白いうなじが 愛おしい明日に向かって 歩こじゃないか越えてゆく越えてゆく 人生のぞみ坂 こぼした夢なら いつか拾えるさおんなじ過去もつ 似た者同士ならあなたに逢えて よかったと 涙ぬぐった 片えくぼついておいでよ 離れずそばを越えてゆく越えてゆく 人生のぞみ坂 世間の冷たさ 冬の木枯らしも季節がかわれば ここ…
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お吉三味線 – 三笠優子
無理やりに弱い女の運命(さだめ)を変えて憎や下田の 風が吹くお吉三味線こころの絃(いと)を こころの絃をかたく結んだ 鶴松(つるまつ)さんはたった一人の 好きな人 爪弾(つまび)きの絃にしみじみ この世の愚痴を唄う涙の 玉泉寺(ぎょくせんじ)お吉三味線新内しぐれ 新内しぐれ二世を契った 鶴松さんに今じゃ会わせる 顔もない 伊豆育ち幼馴染みの 想いが叶い妻と呼ばれた 日が恋しお吉三味線手酌の酒に 手…
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小春王将 – 三笠優子
勝つか負けるか 勝負の読みは駒に聞いても わかるまいひとりはあんたは 夜汽車にゆられ水の浪花を 後にするうしろ姿に 手を合わす 俥ひく手に 握った駒は盤を睨(にら)んで 鬼になるそんなあんたに 心底惚れてつくす私は 世話女房どんな苦労も いとわない 一世一代 東京の舞台見せてあげなよ 名勝負いつもあんたは 小春の王将たとえ負けても 悔いはない坂田三吉 名は残る 人気の新着歌詞 ~桃中軒雲右衛門の妻…
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屋台ばなし – 三笠優子
夫婦屋台(めおとやたい)に 身ぐるみのせて捨てた昔に みれんはないがもう一度 咲かそうよなあ おまえ ねえ あんた前と後ろで 声かけあって花を夢みる 裏町ぐらし 荒れた両手を 見せ合いながら残りご飯で すませる朝もグチなんて 言わないさなあ おまえ ねえ あんた夫婦屋台の 赤ちょうちんのしわの数ほど 苦労がしたい 屋台なかせの 宵街しぐれ濡れて駆けこむ 馴染みもできたうれしいわ 縁(えにし)だねな…
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夫婦舟 – 三笠優子
この川がどこへ流れてゆこうとも岸を離れた夫婦舟愛しあう……ふたりに嵐が吹こうとも一緒に生きてく あなたがいるわ 浮草に似てもいいのよかまわない夢が積荷の夫婦舟ふるさとに……戻れるその日がなくっても涙をふき合う あなたがいるわ 幸せをつなぐどこかに橋があるそこへ着きたい夫婦舟この人の……明日に私の明日がある一緒に生きてく あなたがいるわ 人気の新着歌詞 ~桃中軒雲右衛門の妻~お浜 – 三…
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夫婦橋 – 三笠優子
苦労という字を 幸福(しあわせ)と読みいつも笑顔で ついて来るおまえが愛しいよ雨降れば 雨に唱(うた)って風吹けば 肩を寄せきっと二人で きっと二人で架けよう 夫婦橋 年齢(とし)のはなれた おまえと二人冷たい噂を 背にうけて涙もながしたなあれた手を そっとさしのべ明日に向かって 歩こうよいつか二人で いつか二人で架けよう 夫婦橋 必ず花咲く その日が来ると蔭に日向(ひなた)に この俺をはげます嬉…
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夫婦川 – 三笠優子
波の数ほど ア…… 苦労の数が寄せてもこの手を つなぎあうこの世がどんなに 変わろうとこの人を 命と決めた流されようと……いたわりあいたい 夫婦川 いつか男に ア…… なる人なのよ私の支えが いる人よ咲かせてあげたい 夢ひとつ人生の 浮雲みたく流されようと……明日を信じる 夫婦川 母の手紙が ア…… 涙に濡れるつらくはないかの その文字に心で詫びます 親不孝この人を 命と決めた流されようと……幸せ…
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風の十三湊(とさみなと) – 三笠優子
津軽恋しや――捨てた故郷(ふるさと) 帰ってみれば砂に埋もれた 磯舟ひとつ風もヒュルヒュル 十三湊(とさみなと)お父(どう)の十八番(おはこ) 砂山節が今も聞こえてヨー 懐かしい 七里長浜――波のうねりか 海鳴り哭(な)いて胸で詫(わ)びてる 不孝の数を風もヒュルヒュル 十三湊昔のままの 茅葺(かやぶ)き屋根を見れば目頭ヨー 熱くなる 西の空みりゃ――遠く雪雲(ゆきぐも) 流れて飛んで誰を待つやら…