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BET – vistlip
妙にマイク捌きの上手いMCに煽られて、ノせられてしまった結果じゃない。僕らが決めた事だ。 朱色よりは茜色か。暮れて行ったその糸は、脆くも結ばれていたのに、削れては綻れてしまう。 プレゼントを今日も君が送り付ける。嬉々としてリボンを解き捨て。 黙って蹲った姿はウロボロスを象る。メビウスを飛び降りて初めて痛みが襲う。 墨黒く描く言葉には想いが宿っているらしい。でも“未来永劫”なんてやっぱりさ、口説き文…
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OUROBOROS – vistlip
これはきっと神すら踏み込めない采配。思う通り破壊し、そして起こる奇跡の再起。音も無く這い、いや敢えて鳴らす事がカギ。この愛の形溶かしスタイリング。 抜け殻を拾い集めて、大切に抱えていた。生まれ変われない僕なんて締め殺して欲しい。 悪気も無く絡みついて、毒を流し舌を出す。丸呑みにも出来そうな未来。一枚皮を脱ぎ捨てても消えはしない心の噛み跡は壊死して行く。 これはきっと神すら踏み込めはしない采配。思う…
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アメフラシ – vistlip
また今日も雨が降る。舌打ちは一回に留め、歩き出したその表情に一点の曇りも無く。そんな心情と裏腹に甘え方ばかり上手くなって行く。 予定外の一雫。不思議そうに見上げて、『あなたって本当についてない』落ち込んだ僕を見て、『仕方ないな』と笑う。そして痛みを洗い流す。 新しい靴濡らし君が駆け寄る度に。 街に傘の花咲けば、この泣き顔も隠せる。アメフラシは雨雲抱え、君の元へ。 -この雨は私の心を映している-使い…
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Parallax Pancakes – vistlip
言葉が無くても、通じ合う事がなくても、ありがとうを伝えたくて冷たい手を握る。 大好きだったな。嘘もフェイクも空想も童話も誰かのためについた優しさだって考え方。 「そんな世界の方が楽しいでしょ?」って目を輝かせては語ってくれた。パンケーキの上、メープルシロップに溺れながら、過去の切り分けたい場面を探す。気泡が空けた穴に落ちない様に回り道をしながら。僕が生きる世界は悪い事ばかりじゃない。そう思い込んだ…
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B.N.S. [THESEUS ver.] – vistlip
回を重ねて行く毎に愛を強請る君の才能。滞納された一つの未来と鮮度の無い体温。 極上のFilling詰め込まれEat me.囚われたのは“Silly”or“E.T.”?鳴り響いた“Beat It!”読み解いて意味。あの虹渡る前にPlay it on repeat. I’m still caring for you.Is this not enough for you? 路上に咲いた嘘が、…
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Mary Celeste – vistlip
スカスカの心臓差し出して御覧。直接君の愛に触れてやるから。傷んだ箇所を取り除いたなら、ボトルに入れて遠くへ流そう。 マストに破られた過去の約束繋ぎ、“今度は裏切るな”そう吊るし上げる。 魔が差しただけさ。バラけた体を必死に掻き集め、今日も傍に居て。僕を生かすために君は死ねない。「また明日」なんて嘘を突き通して。 船室の奥で腐ったカバーを剥ぎ、「鏡よ鏡、私は誰?」と君が問い掛けた。 荒れ狂う夜に襲い…
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Dolly – vistlip
私の生き写しが目の前に現れたら、その時あなたはどう行動するのかが知りたい。 何時も通り声を掛けるのか、同じ様に愛を注ぐのか。 大金叩いたって、クローン造ったって、そいつは“ガワ”だけなのに。 私の悲痛な声も聞こえていないのでしょう?こんな食事なんて私の舌は受け付けないの。経験値はね、旧式モデルの遺産でしかないんだって。今、私を見て欲しいんです。 突然生き写しが目の前に現れたって、慌てふためくあなた…
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Ceremony – vistlip
“パクりじゃなくオマージュ”と云い張る。モノにすればたちまちオリジナル。それが所謂怪盗の美学。死角から次々と迫る刺客。故に欠かさず囲む円卓。そして計画…不足で不覚。奪取、後は兎に角ダッシュ。有り難く頂戴する。Let’s go.これが博打ならばどっち張る?マガイモノは消されて行く手筈。握手、悪手、はたまた拍手。各種取り揃えております。正面からハグ。そして背中を刺す。利かすマズル、トリュフ…
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Fafrotzkies – vistlip
悪夢で起きる目覚めの悪い朝は、まだ薄暗い瑠璃色してた。咄嗟に抱いたあなたは普段通りで、鬱陶しそうに私を撫でる。安心感を得てその手から逃げると、飲みかけだったボトルを開けた。とてももう一度眠りにはつけない。カーテンの隙間、光を招こう。 雨のせいで色味が落ちて行く。楽しみに待ってた夜明けのティザーヌは奪われて消えた。 聞いてファフロツキーズ。奇妙なモノばかり降らせていないで、たまには愛を降らせて。今何…
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Fairy God Mother – vistlip
諦めのいい美しい娘は、心折られて煤だらけ。そこに価値を見出した妖精が、娘にこう耳打ちをする。 条件さえ揃えれば、運命を変えられるか。このまま死んで行くのか。 イルミの針を引き抜いて、ハッピーエンドを創れ。 どの作品のヒロインも、魔法で化けて幸せ勝ち取っているワケじゃない。ほんの少し着飾って、引き出しただけ。真実は君の手の中。 いいからその臆病な目を閉じて、3秒後に僕の目を見つめて。ドレスを切り裂か…