Tani Yuuki
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吾輩は人である – Tani Yuuki
吾輩は人である。名前はもう、既にある。なのに何故か分からない。何もかもが分からない。 何を求め、何を恐れ何の為に、何を成せるか。一人ごとに、他人(ひと)ごとに違い、混じり、生きている。 変わり続ける。でも、なるべくそのままで理想を描き、矛盾を抱き味わっている。 街の明かりに薄れた星空。コンクリート畑に震える木と花。利便性の山に濁った海と川。なんだか今日は月が綺麗だな。 誰も彼も人である。名前は疾に…
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Dear drops – Tani Yuuki
この瞳で見たどんなに残酷な景色も涙だけで洗い流せたらこの世界は毎日美しいのに あなたは私が泣くのを嫌うからこの涙は海になっていく青く 広く 深く 澄んで時に荒れてしまう 泣きそうで 泣きそうで 泣きそうで泣いちゃダメなんだってわかってるけど、あれ? 何のためだったっけ 泣かないで 泣かないで 泣かないでお願いダメなんだって溢れる想いは私の言葉を無視した この心に浮かぶどんなに窮屈な想いも涙に代えて…
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他人り事 – Tani Yuuki
何もかも辛くなった時少しだけ顔上げるといい。いつもより暗い三日月の頬を伝うのはほうき星。 心根が空(から)になった時少しだけ遠出するといい。見知らぬ横丁の散歩道好きなものだけ拾えばいい。 なんとか繋いで行けばいい。 生きて、生きて、生きて行くこと。死んで、死んで、死んで行くこと。拒んで、もがいて、受け入れて行くこと。愛して、愛して、愛して行くこと。 人と比べてしまった時そっと目を閉じてみるといい。…
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everyday – Tani Yuuki
鳴り出す目覚まし 眠気の目くらましだいたいの朝はこっからが始まりテレビの中には笑顔のアナウンサー今日イチのニュースをお届けします 改札を通って 階段駆け下りて満員電車の人混みに紛れて駅員さん、それじゃ行って来ます“あぁ、背中が重いなぁ…” 明日も笑って、笑って、笑っていられるように今日気張って、踏ん張って、頑張って1日乗り越えていきましょう 毎日新しい自分に巡り会い変わっていく街並みにアンテナを張…
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後悔史 – Tani Yuuki
泳いで、泳いで、深く沈む君の元まで伸ばしたこの手が変える未来を見たい 音も光もない理想郷重すぎた祈りの不始末を削り取って行く足跡晴らせたい雨があるからと傘を広げた先の誰かを傷つけてしまう 冷たい心 離れた手を遠のく声も諦めたくないよもう、手遅れにならないように 泳いで、泳いで、深く沈む君の元まで伸ばしたこの手が変える未来を見たい 偶然? 必然? いつか終わってしまう命なら明日も君と淡い夢を見たい …
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自分革命 – Tani Yuuki
ちょっと待って いや、でも待って今やるところだったのになってプライド立てて 理屈並べて言い訳ばかりのevery day 呆れて物も言えないなって誰かが口をついて言うからさ呆れて物も言えないやってこの手深くポッケにしまい込んだ この大地へと響かせようこの大空へ轟かそうかつて弱いと侮辱されたなけなし僕らのアンサーを 最大級の一歩を諦めかけた一歩を立ち止まってなんかいない今やるところだったんだって 単純…
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最終想者~アンカー~ – Tani Yuuki
出会いはリレーみたいなもんでスタートは違うかもしれないけど君と走れる最終走者が僕ならそれだけでいいんだ ずっと追いかけていたあの人は結局振り向いてはくれなくてそれでも私の中の彼はとても大きな存在なんだ そう言った君は少し懐かしげに窓の外を眺めては微笑んだ「もう一度だけ、偶然出会って見返してやりたいの」と 沢山の出逢いの中で見つけたこの巡り逢いを僕らはきっと奇跡と呼ぶのだろう少し悔しいけど あなたが…
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Survivor – Tani Yuuki
どれくらい時間が経っただろう?諦めたものもあったけど息ができる場所が、ここでよかったと思うんだ いくつも出会いがあっただろ?当然別れもあったけど歩き続けるんだ 幸せを願いながら 恋人や恩人や家族や友にただ笑っていてほしいただ平和に生きていてほしい 降り注ぐ雨が少しでもはらえるならば僕は歌っていたいここで歌っていた 噛み砕いた願いを握り潰した祈りを連れて行くよ 共に行こう 立ち向かう意味も引き返せな…
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メニークリスマス – Tani Yuuki
今年もまたこの季節か救世主はどこにいるんだ聖なる夜 奇跡が起こんなら君からのイエスがほしいんだ ケーキやチキンですら今日は主役になれんならスーパーパワーの1つや2つ目覚めちゃうかなあぁ、関係ないか 唐突に着飾って特別なフリをした日常に意味なんてないよな君がいないなら 誰もが幸せそうにすれ違うクリスマスイブ今、君はどこで誰と笑ってるんだろう 溶けて消えちゃう前に伝えなきゃなんてさわかってるけど気持ち…
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アンタレス – Tani Yuuki
初めから聞こえていた光り方は知っていた大きくなるほど眩しくなるほど輝くことを忘れた星の群れ暗闇にいたって影は消えなくて もう一回 終わりのないもういいかい?まだ見えない歓声も罵声も待っていろカーテンコール 何百年の夜を越えるための歌その身を燃やすほど濃く突き抜けて行くすでに完成した未来じゃ意味がないから今はまだ生まれてない星に願いをかけるのでしょう 簡単な話じゃなくて難解でもなく単純で愛しい痛み …