最後、言葉を交わしたのは、雨が降り続く夜でした。
熱の消えた手、握り締めたままで。
あなただけは幸せでとか、言わないで欲しかったのです。
色落ちもしない、消えもしない、記憶。
ねえ 誰にもちぎれない絆だと思っていたのに。
優しい風の音なのに(何も無い空を切るのに)
貴方の笑い声のように(聞き間違えてしまいます)
目を閉じてなどいないのに(貴方が今も目の前で)
確かに佇んでいるように(見えて)しまいます
爪痕を残した指はもう 離れてしまったはずなのに
夢の中から帰ろうとはしません。
振り返れば永遠なんて有りもしないとわかっていて
何故形に残さなかったのでしょう。
ねえ 何を捨て去れば もう一度会えるのでしょうか。
優しい風の音なのに(何も無い空を切るのに)
貴方の笑い声のように(聞き間違えてしまいます)
目を閉じてなどいないのに(貴方が今も目の前で)
確かに佇んでいるように(見えて)しまいます
もう何もかも全て逆さになって 遠い星になってしまえ。
一人孤独のはずなのに(冷え切っているはずなのに)
静かには思えないんです(感情が騒がしすぎて)
色のない日常の中(グラデーションのようでした)
全て過ぎた今頃に(やっと)知りました
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