NOVELS

  • 帆船の透明度 – NOVELS

    夜の片隅から 帆を張るベッドの船明らかに定員オーバーなのに 永遠を願った僕らを電気スタンドが照らしてた頃 何が君にあったか 僕らは聞けなかったけど昼間汚したシャツのこと 指差して笑い合った時も泣いてる心に気付いてたよ 悲しみの底で笑ったあの時の君の強さが突き刺さったままの心で歩いていけたらどこまで行けるのかな 目には見えないもの それこそ大切なものなんだってさ傷ついてしまうことなんかより 本当に怖…

  • 息もできないほど – NOVELS

    息もできないほど深い闇の底にいたって何か掴めそうなんだこの夜の向こうなら 環状線を走って行ったバイクのブレーキ音が今日は悲鳴のようだったこの世界に後悔なんてひとつもなかったら幸せは容易いかな?君はどう思う? もう過ぎた過去を不安がって見えてるものを遮って切った君の髪さえ気付けずにいたんだ自分の中の規則をぶっ壊したい でもそうしてしまったら僕じゃなくなりそうでそれでもまだ 君のそばにいたい 息もでき…

  • 惑星パーティ – NOVELS

    忘れていくことだって 僕ら慣れてしまうけど日々大切に生きるってことに変わりはないんだ こだわって傷つけといて特に意味はないんだ今更だけど謝るよ 君はいつも正しかった僕が君を好きなことや 好きだったもの達や名前を付けた猫のことや 愛された思い出も 忘れたくないんだよ僕はいつかはどうせ死んじゃうんだとしても何を残せるんだろう 何か残せたらなただこの瞬間だけじゃあ悲しすぎるだろう 僕らこの地球に乗っかっ…

  • THE SINGING – NOVELS

    終わってしまった映画を見ている君はいつもそう呟いていた止まってしまって動かない恋は鍵を失った子供の様だね 形だけを求めていたら曖昧な感情を重ねた僕は夢から覚められない そこから見えるかい変わっていく僕らの心に刻んだ紋章見えない鮮血が 笑ったことを覚えているんだ笑った君を覚えているんだ 雨が止んで傷が治るそれでいいよ充分だどうしたって君が望む限り明日は来る そこから見えるかい変わっていく僕らの心に刻…

  • 星の標本 – NOVELS

    あの青い星を越えて 君に会うために来たんだ少年はキツネの子供にそう言った夜の隙間で 一人の夜を見てたから今まで生きてこれたんだ魔法に触れた様な今日をすぐには信じられないよ 泣き出しそうなその横顔に 優しい彼は笑顔でこう言った友達になる事は簡単さ約束をするんだ 一人の夜もこれからは何を見ても君を思い出す綺麗な星を見た時はきっと君も僕を思い出して 一人の夜をそれからは寂しく感じてしまうのは綺麗な星を見…

  • The Cave – NOVELS

    とある時どっかの国の誰かさんが言う孤独から僕らはずっと逃げられないんだよ白波の様に襲うそれは人波の中にこそあるんだと それを聞いてどっかの国の誰かさんが言う「名前も知らない人=恐怖」なんですこの法則から逃げているんでしょう孤独へと僕らはずっと逃げているんでしょう? 雨粒数えて切なくなるのは涙に似ているからこころにバケツはひとつしかなくて気付けば溢れている きっと聞こえないように 何も見えないように…

  • ネメシス – NOVELS

    断ち切るよ 君の痛みの元をリダクションしたくて繰り返した台詞を 僕は光をかざして救った気になっていた 愛情のエクスプレッション いや何か歪んでるんだ 何か嘘っぽいんだI know 僕は僕を好きでいるために君を利用していたんだ 地平線の向こうに何もなくても行こう 手を離すなって今なら言えるかな君の中にある世界を全て僕の物にしても満ち足りやしないことくらい分かっていた でも なぁそれ以上 僕の痛みの元…

  • レムリア – NOVELS

    ハロー あの話をしよう どこから話そうかあれはもうずっと続いていた嵐がベランダに出た一人の女の子を見て嘘のように止んだ日のこと 彼女は急いで靴を履きそこから二マイル程離れた森を目指した 存在もしない一人のためだけに昨日の夢の中で見た それだけなのにまるで約束していたかのように名前も知らない友達に会うために ある朝 男の子は静かになっている窓の外に気付いて目覚めるおかしな夢を見ていた誰かが嵐を止まし…

  • 鏡の国の二人 – NOVELS

    誰かになろうとして誰にもなれなかった僕らはずっとそれを痛んでいて歩き出してしまった理由も誰かのせいにしている 胸の奥に何かがあってそいつがいつも邪魔をするんだ吐き出したくて口を開いた溢れてくるのは 偽りの僕の詩だった 傷を忘れるための詩だった心の弱さを守るための詩だっただけどその名もない詩に助けられてもいたそしてそれが懐かしいのはなぜだろう? あれほど解からなかった本当の自分のこと君といると少し解…

  • ラストレジスタンス – NOVELS

    砂漠の真ん中で今消えかかってる僕らの足跡など誰も知らないここから眺める景色は乾いた世界二人で慰め合う日も悪くはない 頬を濡らすのは雨じゃなくても虹の層のような夢を見るのさ 太陽と地平線 滲んでいくオレンジはどこか暗い底の方を温かくして胸の奥で広がって優しさをくれるんだ僕たちが目指してるものが綺麗じゃなくても 心が乾ききって今塞ぎ込んでる僕らの嫌いな大人に分かるわけない気づけば砂漠の城下は敵でいっぱ…

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