名前も無い僕たちの背を見て嗤う
もう望まれない命だって気付いているけど
パサパサになった黒パンかじった
ざらついた暴力と果てしない雲
「呪われた命」なんてつぶやく
君が悲しそうにするんだもん ボクも同じさ
涙で溜まった泥水に映る
この空はどこへ行くのだろう
綺麗な物なんてありはしなくて
灰被って傘もさせない
もういっそ大きな間違いでも構わない
今 君の笑う顔を閉じ込めるような夜は奪おう
高架橋 雨降らす神様
白日を盗んだら
鉄格子の日々を抜けたらそこには
泣き虫な君も笑わせられるような世界があった
荒唐無稽なパレード 星界の章
大人のいない遊園ノベル
小さな肩震わせてつぶやく
夕刻を無視して 「お城へ行こう」
切り取った旋律とノクターン 分数和音
無邪気なまま 呪われたまま
欲塗れに竜胆(りんどう)咲かせ
軋む生命線 「悪い子だ」
御仕置きなんて だって美味しくないよ
抵抗 敢え無く閉ざされない痛み
そう 血塗られたオレンジの嗚咽 忌々しい夜を結び
千切ってもまだ消えやしない
涙を拭いたら指切りしよう?
泣きじゃくった君の過去だって痛みだって 忘れるって誓おう
とうに消えた最終便で
あの空を取り返そう
燃え盛るお城の裏は 空から七色と
瞞しも無くなるような明日があった
一晩で散ったがらくた 遊園市街
僕らのセカイ系な舞台
小さな肩震わせてつぶやく
「目隠しをしていこう」 その現実に
切り取った旋律と調号 振り返らない
幸せだとつぶやく君の記憶を追い越して
物語の幕を下ろした
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