BAKU
ぞうきん – BAKU
新学期になり2日ほどして先生が言った
明日必ずぞうきん1枚持ってきなさいと
それがわかった時から古いタオルのぼくらは
誰があした縫われてしまうかおびえてる
ぼくらの中で1番タオル歴が古いのは
株式会社海山商事粗品タオルさん
もうかれこれ1、2年みんなの手をふき足をふき
タオル生命あしたまで
ぼくの体はもうボロボロであとはぞうきんとして働くだけ
あんまりひどくしぼるなよ ぼくの体がよじれて切れる
ある日クラスの斉藤君が牛乳こぼした
ぼくの出番がやってきたんださぁふいてやるよ
でも牛乳吸いとるとぼくの体はくさくなる
二度と取れないこのニオイ
ぼくの体は牛乳くさいまわりのみんなはぼくを嫌っていく
ふんだりけったりしないであーおうちに帰りたい
どうせぼくたちはぞうきん ぞうきん
あしたになったら ゴミ箱行きかも
いつまでたってもぞうきん ぞうきん
もうイヤだー
ぼくの体はもうボロボロであとはぞうきんとして働くだけ
あんまりひどくしぼるなよ ぼくの体がよじれて切れる
ぼくの体は牛乳くさいまわりのみんなはぼくを嫌っていく
ふんだりけったりしないであーおうちに帰りたい