ここで僕が歌わないとして
誰もここで見ていないとして
それで何を変えられるんだって言うんだろう
観客は満足で帰って
僕は美味い酒を酌み交わして
あーだこーだと要らぬ持論を語るけど
きっとこうしてる間に
漫画も読めるし
あのゲームだって進むし
ぐっすり寝れるんだ
僕は誰かの賽に 明日を委ねているんだ
今日もいつの間にか “一歩進む”んだ
ここが僕達のスタートだって
毎度自分に言い聞かせたって
意味ありげな無意味を並べんだって気付いてんだ
また重いレスポール引きずって
人ごみの中電車に乗って
知らない人達に囲まれて
今日が終わった
きっと知らない間に終わった今日は
積もり積もればまた意味があるのさ
なんて
そんな綺麗事をしっかり握っているんだ
どうせこの手は解けない
それが僕さ
枯れた声なんかじゃもう 何も伝えられないさ
僕は何故こんな所で泣いてんだ
ここで僕が歌わないとして
誰もここで見ていないとして
それで何を変えられるんだって言うんだろう
それは僕にもわからないけど
こんなに声も枯れているけど
たまにゃ僕の掌から賽を投げてみるよ
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