高井麻巳子

星のせせらぎ – 高井麻巳子

眠った町並みに
列車の音が響きます
見降ろす陸橋で
小さく手を振った

夢があるって
打ち明けてくれた夜
ふっとあなたが
知らない人に見えました

星のせせらぎを聞いて
ここでサヨナラします
逢えばよけい哀しくて
泣くばかりでしょ

好きでした 本当に

去年は手をつなぎ
列車の数を数えたね
少し錆びたフェンス
夜露が凍えてる

人はそれぞれ
自分を歩いていく
いつか笑って
思い出として話せるの

時のせせらぎを聞いて
ここで愛を止めます
あなたとつきあったこと
誇りにするの

輝いて下さい

星のせせらぎを聞いて
ここで涙 止めます
わたしが 愛したことを
ムダにしないで

輝いて下さい

好きだから サヨナラ

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