金子麻友美

はたして、サンドウィッチは – 金子麻友美

寝ていたから 知らないでしょ
サンドウィッチ どんなかたちか

どうするの きゅうり入っていたら
どうするの 本を読もうと思ったのに
片手では 持ちきれないかたち
味つけも 雨含んだ 砂みたいかも

寝ていたから 知らないでしょ
おひるになる まで謎のまま

お願い レタス落とさないで
そんな様子 街中の噂
鳩たちも 不気味に笑う
でも全部 知らないのが悪いの

私はいつものかたちにしたでしょうか
それとも変えたでしょうか
君はどんな顔したかもう二度とわからない
これは素敵な話じゃない

私は一人で食事にでかけるでしょう
でもメニューには甘い物ばかり
パンケーキなんて何時に食べるの?

何も気にしてないみたいに あなたは行っちゃった
何も気にしてないみたいに 私は言っちゃった

いってらっしゃい
いってらっしゃい ね

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