近田春夫

夢見るベッドタウン – 近田春夫

擦り減ったゴム底 幸も不幸も
帳尻が合わねえよ
アスファルト 街灯 幾星霜
なぞりつくした往路
オレに意味なんてないはずが
こじつけちまう
吹けば飛ぶけど 盗られてたまるか

どうにかこうにか 生き残ろうな
誰もがみな 夢見るタウン
あーあ 宝くじでも当たりゃいいけど
どうしてアイツが オレじゃないんだ
なんてことは言わねえよ
帰ろうぜ 明日が来てしまう

頑張っているのに 報われない
叫びたくもなるけど
近所の視線が 気になる時間
噂の早い往路
今日に価値なんてつけたとて
売る気もないし
若きあやまち 指折り数えど

きりがないものさ 行きつくのは
誰もがみな 夢見るタウン
ああ 二度と逢えないあのひとは今
きっとしあわせだ オレもそうだ
ベッドの中さえも人生
眠ろうぜ 明日に備えて

きりがないものさ 行きつくのは
誰もがみな 夢見るタウン
ああ 二度と逢えないあのひとは今
きっとしあわせだ オレもそうだ
まぎれもなく愛する今日
さよならさ 明日が来るから

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