若山牧水(古川慎)

旅路へ – 若山牧水(古川慎)

流れる緑が美しい
いつぞや優しき音色で語りかけた人と似ている
「変わりはないかい?」呟く汽車の窓辺

こころが向かうまま
幾山河(いくやまかわ)を越えたならば捉えて離さぬわびしさ
消えるだろうか
満たされぬ思いは青き日のほほえみ
輝きだと言えたらいいのに

新しい町懐かしい町
出会いも別離(わかれ)もあるだろう限りのある時間というなら
どんな景色にも
告げたい愛してると

純粋は孤独だ
たとえばあの白鳥(しらとり)のように何にも染まらぬままには
俺は居られない
探し続けてみよう進み続けてみよう
まぶしさへといざなう旅路へ

明日はさあどこまで行こうか

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