熊木杏里

  • 一度死んだぼくら – 熊木杏里

    ほんとはね 生きていたいんだよねでも生き方を教わってないんだよね分かっているよ 変わりたい理由ならもうあるんだって 笑ってる顔じゃなきゃ伝わらない人とどうして分かり合う必要があるんだろうって思うひとりでいたいけれどひとりには世界は冷たくてやめたくなるよ 何もかも全て どんな場所でも咲く花になんてきっとなれない それでもいいからここで咲くんだって決めた場所で綺麗に咲いてみたいんだ ほんとはね 分かっ…

  • 小さな部屋 – 熊木杏里

    出来る子だって言われて育ったんだ幼い頃は何だってできただけど扉を出たら何も出来ない奴になった 行きたかった学校に落ちたくらいと分かっていても たまらないんだぼくを見る家族の顔が前と違う気もして この扉の内側では無敵でいられるのにどうしてだろう ぼくを呼ぶ声は今も聞こえてくる 明日の風が吹いてももどり道を探してる太陽が気の毒そうにぼくを照らすここから出られる夢をもう何度見たか分からない小さな部屋が去…

  • 雨と海月 – 熊木杏里

    もう少し早く出会えてたらって意味のないことばかりを思う 好きだったことは誰も知らない 知らない好きと言われたことも知らない 雨の色が哀しいのは 涙に似ているから人を愛したことで染まるのあの日々には戻れないと分かっているのに何故記憶の糸を手繰ってしまうの 透明な恋じゃなかったから海月みたいになりたかったんだ 自分には効かない毒なんていらない傷つけたいわけじゃなかった 雨に濡れて泣いてみても この声は…

  • 美しかったもの – 熊木杏里

    結んだのは鉢巻ひとつ繋いだのは街の息吹だ法被を着ればみんなひとつ長い蛇にでもなったみたいで どんどんシャン どんどんシャンシャン 空の下で 僕ら踊った歌の中で何度も もう返らないのかな 美しかったものはあの場所では今でも面影が笑ってるもう返らないのなら 美しかった日々を忘れないでいるんだって時代遅れになったんだろうか 有明の月 鄙びた駄菓子屋の匂いも歩きにくい草の小径も日が落ちれば味方になって連れ…

  • 地球から愛はなくならない – 熊木杏里

    明日 世界のどこかで誰かが傷んでいたらその分 ぼくは笑顔で過ごしたいと思うお金の支援もいいけれど 誰もがそうじゃないあなたはあなたの今日を全うすればいい 同じ気持ちになれないのは違う軸足で立ってその悲しみを支え合うためだろう あなたであって ぼくであるから地球から涙は溢れないあなたがいて ぼくがいるから地球から愛はなくならない 例えばぼくが傷ついて塞ぎ込んでいてもあなたにはきっと笑顔でいて欲しいと…

  • 働き蟻 – 熊木杏里

    もう仕事に行かなくていい朝いつものように食卓につき眺めるニュース番組 そう言えばこの時間は出勤途中で見たことのないアナウンサーの聞き慣れない話し声 やけに長い午後を結局家のことで終わらせて何をしたくて頑張ってきたのかを思う 一年365日の働き蟻の幸せは自分のために息をすることだとまだ知らずにいるの 休まず歩き続けた 時の跡肩の荷が降り 強張った顔が綻んで笑ってる この先の人生をどう生きてゆくのか初…

  • 牛乳サンキュー – 熊木杏里

    牛乳を飲もうよ 給食の時には飲めない子もいるよね 変わりに飲んであげてカルシウム リン たんぱく質 体に嬉しいよね牛乳を飲もうよ 給食の相棒 新しいことが出来るようになるかもしれない スーパーアイドルとか?ラララ ラララ 牛乳を使った 給食もあるよねシチューやババロア おかわりのジャンケン名前の通りさ 牛さんよ ありがとう牛乳を飲もうよ あるいは食べようよ 素晴らしいことが出来るようになるかもしれ…

  • 名前のない雨降り – 熊木杏里

    繰り返す日々の悲しさと喜びを横顔にたずさえて私はいます食べること 眠ること それが気がつくと何でもないことのように思えてしまう 知らないことが何なのか知らない今日にとって 私は誰でしょうか? 名前のない雨降り着替えられない心が体中を纏って部屋の湿度を上げてく 欲があるから生きていける 今以上ポストに届く明細も尽きることはない 仕掛けがあるなら教えてください明日はまだ 私に微笑みますか? 銀色の雨降…

  • 生きるとは – 熊木杏里

    それは産声をあげることですか?それはミルクを飲むことですか?それは遊ぶことですか?勉強をすることですか? それは友と過ごすことですか?それは恋をすることですか?それはバイトすることですか?夢を探すことですか? あなたにとって あなたにとって 生きるとはどんなことですか? それは働くことですか?それはお金持ちになることですか?それは結婚することですか?親孝行をすることですか? それは父親になることで…

  • 柊 – 熊木杏里

    本当は傷つける刺じゃなくて自分を守りたかったぼくら 柊 いつしか なだらかな葉になるだろう手の間から抜けて行った風 追いかけて 同じ冬の匂いに聞こえない声を聞くまだ大切なことがあるって知るために 離れることでしか進めなくて痛みを遠ざけたんだぼくら 柊 この葉の運命に身を寄せて新たな意味を迎えに行こう夢 追いかけて 違う冬の景色が聞きたい声をくれるもう大切なものはここにあると 人気の新着歌詞 窓絵 …

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