澤木和雄

  • 北ごころ – 澤木和雄

    北へ群れ飛ぶ 渡りの鳥よ江差の荒海 鉛の色かきっと今頃 お袋さんよ背中丸めて 冬支度電話かけよか 今夜こそ愛がじんじん 愛がじんじん 北ごころ 風の追分 心に聞けば遠くで揺れるよ あの娘の笑顔北の大地で 幸せだろうか赤い浜茄子 おさげ髪忘れられない 思い出が胸にじんじん 胸にじんじん 北ごころ かもめ ヤン衆ニシンの海を語った親父の 男の匂い負けちゃいないよ 北海育ち薄い情けの 都会でも一人手酌の…

  • 波 静かなれ – 澤木和雄

    波 静かなれ 落日の海原よ過ぎてゆく夏の 肩先見送れば砂浜を駆けぬける まぶしき少年よ帰らざる遠き日の 我が身を映すけどまだ遅くない 秋が来てもそして 冬の日が来ても青春という 忘れ物この胸の中に あるから 陽よ また昇れ 悠久(ゆうきゅう)の時を越え天の川 宙(そら)を その掌(て)で包んでも草枕寝ころべば あふれる涙星寂しさは 何処(いずこ)かと 我が身に問いかけるまだ遅くない 白き髪もたとえ…

Back to top button