浜博也
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雪情話 – 浜博也
黒髪のみだれるままに 添うた夜の明けて淡雪 かくれ里あなた 心が ほどけます胸の奥まで しんしんと愛を重ねる 愛を重ねるああ 雪の宿 望むなら何が惜しかろ 捨てましょう生きて甲斐ない つれづれをあなた 私の 命ですこの世の果ての 果てまでも落ちて行きたい 落ちて行きたいああ 迷い雪 幸せは掴(つか)むそばから 溶けてゆくそんな運命(さだめ)に 泣きましたあなた 私を 連れてって心まかせの 道行きを…
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一番街ブルース – 浜博也
グラスをかざして 君に合図を送る酔ってる振りして わざとハグしたあとで俺に耳打ち 気付かれないよに「もうすぐ出れるから 外で待っててね」誰にも内緒で…誰にも内緒で…襟を立てて 気取る男の 一番街ブルース 毒あるぐらいが 女は魅力的さ真面目な顔して ウソをつき通してる作り話に 驚いていたい「あたしはじゃじゃ馬よ 慣らしてくれるの」ママには内緒で…ママには内緒で…夜露にしっぽり 濡れる二人の 一番街ブ…
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女優ライト – 浜博也
訳けがあるからよ ひとりでいるのは淋しがり屋で 泣き虫のくせに自然の流れで こうなってしまったいつまで続くのか 終わりは見えない あなたは私の 女優ライトときめいているから 誰よりもキレイドラマなら どちらかが 不幸になるけど好きという気持ちに ウソはつけない 時間だけが過ぎ 既読にならない今朝(けさ)のやり取り 読み返しているお仕事ですもの 仕方がないけど時間を気にせずに 一緒にいたいの 愛して…
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ヒトリヨガリ – 浜博也
トリヨガリが…ヒトリヨガリが たそがれる月明かり ひとりで出ている 夜明けの月が行き場をなくして くずれてしまうあの人だけと 信じていたのさ迷うわたしは こころも乱れ夜より辛い 朝が始まるヒトリヨガリが…ヒトリヨガリが 立ちすくむ薄明かり 今夜は実家の 布団で泣けと小鳥がささやく 無人の駅よ作り笑いに 気付いてたのね理由(わけ)などなんにも 聞かない母が荒れたその手で そっと抱き寄せヒトリヨガリが…
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アディオスアミーゴ~また会おう~ – 浜博也
人生という名の 筋書きのないドラマで僕たちはこうして 主役を演じているんだ懐かしい出逢いか まだ見ぬ夢なのかスポットライトの ひかりの帯が地図にない道のりを 照らしてくれるのさアディオスアミーゴ 約束しよういつかまた会おうアディオスアミーゴ この旅に幸あれと にわか雨 降らせて 虹がお詫びにやって来た巡りくるチャンスに 天も味方をしてくれる舞台の袖には 消えない涙あとあふれる思いは 全部まとめて七…
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知りたがり – 浜博也
手のひら すり抜ける 夕日がまぶしくて幸せが 陽炎(かげろう)に 見え隠れするくちびる 重ねても あなたが見えなくてわたしがこんなに 知りたがりなのは泣きたいくらいに…泣きたいくらいに…あなた あなた あなたを愛しているから うかない 顔してる ネクタイ緩めたら小さく うなずいた ため息まじり派手だわ その柄は あなたに似合わないどなたの見立てか 知りたがりなのは誰より本気で…誰より本気で…あなた…
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一番星より – 浜博也
痩せてやつれた か細い君の肩僕は花びらになり ふわり しがみついたほのかな香りは 昔のままに楽しい暮らしを 思い出してる君が淋しく ならないように日暮れに かがやく一番星 君を残して ひとりの旅支度「ついて来るんじゃない」と 橋を揺らしたのは幸せつかめと 思うあまりさ…ちょっぴりやきもち 焼きそうだけど次の世もまた 逢えますように静寂(しじま)に 聞いてる百八つ(ひゃくやっつ) 次のお盆には かな…
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妻という名の… – 浜博也
愛し合っても 出口が見えなくて火傷の熱さが 身に染みる冷めた世間は 背中を向けるけどふたりの道行き 悔みはしない妻という名の…妻という名の…口に出さない 明日(あす)の夢 にわか雨なら 乾けば過去になるあしたを欲しがる なみだ雨人に見せない こころの傷だけど抱きしめられたら たちまち治る愛を味方に…愛を味方に…なんの辛かろう 苦しかろう お雛さまでも 本当は向き合って抱きしめ合いたい 離れないしぐ…
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正夢 – 浜博也
あれから片方の 夫婦茶碗になりました湯呑みがわたしを 上目使いで見ています「もうすぐ帰る」と 留守電に残る声聞きたくなるの 夕暮れ時にはそよ吹く気配に お帰りなさい今夜は 抱きしめて正夢で… お薬なんかより わたしの嘘が効いたのね泪を浮かべて 無理に笑ったあなたですひと足お先に 向こうで待ってると悪い冗談よ いい加減にして本当はすべてを 分かってたのね気付けば ついて来るひとつ星 元気になれなくて…
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一輪挿し – 浜博也
水を替えてる 一輪挿しのそばにあなたが いるようで逢いたい気持ちの 悪戯かしらもしやと手を止め 耳を澄ませば声なき写真が 笑うだけ 窓は額縁 景色も凍る遠くまたたく ひとつ星そこからわたしが 見えるでしょうか風邪引かないでと ささやきかけりゃ遺品(かたみ)の時計が カチカチと 花を散らした 一輪挿しに揺れる泣き顔 水鏡「いつまでメソメソするんじゃない」ときっとあなたに 叱られるわね年上ですもの こ…