泉まくら

candle – 泉まくら

揺らしてよ 溶かしてよ
いいよ
抱いている 消えない程度に

たたんだ傘みたいに
ただ静かに泣けた
今日はぐっすり眠れそうなのに
もったいない気がしてそわそわ
もうなんだか 妙な不安が
一緒に眠ろう、だって
なんでそんなこと
今日はしたくないの
明日もしたくないの

らしい、らしくないの間
行ったり来たり やな予感がする
引きずって歩く 後悔とか
終電逃したし 新しい場所に行きたい
探してる 私を諦めるため
飲まれる人ごみのほうが私には
よっぽどあったかいのです

揺らしてよ 溶かしてよ
いいよ
抱いている 消えない程度に

大げさだと笑った君には
ずっと知らないでいて欲しい
もうじき春も来るし
もし来なくても
あったかいとこに居て
人って陽を浴びて笑うもの

簡単に傷つくから
傷つけ方も知っている
似る仕草や 語尾も
思い出したくない 過去になるかも
なんて 考える暇ばっかり
ありすぎてうんざり
ありがとうもさようならも捨てた
つもりで居たのに

揺らしてよ 溶かしてよ
いいよ
抱いている 消えない程度に

フラッシュバック
光る 明ける夜
ただいま 暗い部屋
こわくない
繋いでた電話 切ったからって
私は 私は ひとつの灯火
揺れる 溶ける
消えるとは違う いのち
ときどき、笑う

揺らしてよ 溶かしてよ
いいよ
抱いている 消えない程度に

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