永井みゆき

  • ゆるし川 – 永井みゆき

    誰が名づけたここはゆるし川 涙あつめて海へとそそぐ 一夜(ひとよ)かぎりのやさしさに添い遂げることの幸せを夢見た私は酔芙蓉(すいふよう)徒(あだ)に染まって泣き濡れる ゆるしたい ゆるせないゆくあてのない 恨みの岸をひた打つ昏(くら)き さざ波よ かなしみとかす ゆるし川永遠(とわ)にめぐって 雨となる 誰が名づけたここはゆるし川 胸底(むなそこ)塞ぐ澱(おり)さえ浚(さら)う 思わせぶりな横顔と…

  • しあわせ界隈 – 永井みゆき

    あなたはとっても方向おんちでいつも反対に歩いていくねでもでも私 そんなとこも好き あなたは自分を「だめだね」というけど私はわかる あなただけのいいとこ しあわせ界隈しあわせ界隈私たち ずっとしあわせ界隈 あなたはほんとに緊張しがちで大事な場面で声がふるえるでもでも私 そんなとこも好き あなたは自分で気づいていないだけもっと知りたい あなただけの“らしさ”を しあわせ界隈しあわせ界隈これからも ずっ…

  • 津屋川みれん – 永井みゆき

    零れる涙の 冷たさに女の胸が 震えます未練の色か 赤々と咲いてせつない 彼岸花あなたに逢いたい もう一度涙 涙 津屋川 恋の川 あなたの背中に 寄り添って眠った夜は 遠い夢心の痛み ちりちりと沁みて哀しい 彼岸花あの日の優しさ 嘘ですかはぐれ はぐれ水鳥 恋の川 悲しい恋ほど 後を引く水面(みなも)に揺れる 面影よ口紅よりも 赤々と咲いて淋しい 彼岸花あなたに逢いたい もう一度ひとり ひとり津屋川…

  • 金木犀 – 永井みゆき

    恋が散らした 涙のような三嶋の森は 花の海遠いあの日を 連れてくる金木犀の せつなさよみれんを捨てる ひとり旅はかない恋を 知ったから 誰をおもって 小枝の先にぽつんと留(と)まる 赤とんぼ風にふかれて 香りたつ甘く優しい あの笑顔どうして秋は 淋しいのあなたの愛に ふれたから いのち燃やして 金木犀は二度咲く花よ 夢をみて情け千年 根をはって寄り添う枝も あるけれど希みを捨てる ひとり旅叶わぬ恋…

  • 阿賀町ひとり – 永井みゆき

    どんなに月日が 過ぎようと恋の痛みが かすかに残るいつかあなたが 話してくれたせせらぎ沁みます 阿賀野川(あがのがわ)越後 阿賀町 女がひとり 私がも少し 大人なら今もあなたと 続いたかしら巡る季節の 風さえ優したたずむ城跡 雪椿越後 阿賀町 逢いたさつのる 狐の嫁入り 麒麟山(きりんざん)閉じた瞼に 提灯揺れる胸の淋しさ 包んでくれる白い湯煙 湯の香り越後 阿賀町 女がひとり 人気の新着歌詞 雨…

  • 秘螢 – 永井みゆき

    長谷寺の あまた咲く花の香りに 思慕(おもい)をよせて見つめあい笑みかわす 登廊 ねぇ君いっそわたしの胸おしつぶしくちびる盗んでさらって行っては くれないか 日が落ちて 室生川人の住む世に 未練のこして螢火が身を焦し 闇に舞う ねぇ君いっそ今夜は螢になって忍んでおいでよ鍵なら疾(と)うに あけてある ホー ホーホタル コイホー ホーホタル コイ 人気の新着歌詞 雨の酒場 – 永井みゆき…

  • 荒川峡から – 永井みゆき

    赤いコートの 女がひとり荒川峡の 駅に降り立つ錦繍(きんしゅう)の 山の波瀬を渡る 風がなつかしいあなたもう さがさないでわたしはひとりで 泣きにきました 愛のいさかい ことばの刃(やいば)たびかさなれば 傷がふかまる渓谷(たにあい)の 吊り橋をさびしさにたえて 渡りきるあなたもう さがさないでわたしは涙を 捨てにきたのよ 山路たどれば 日は暮れてゆくいで湯の里に ともる灯火(ともしび)掌を合わす…

  • しあわせ岬 – 永井みゆき

    しあわせになりたいなァ愛する人の胸に抱かれてホロホロと泣きたいなァ悲しみを忘れて あまえてみたいあゝ 海に赤い夕陽が沈むあなた乗せた船は 船は見えない岬に 春が来るというのに しあわせになりたいなァあなたと二人ここで暮らせたら苦労さえ楽しいなァどんなわがままでも 聞いてあげたいあゝ こんな夜はお酒をつけてひとり待てばあなた あなた恋しい岬に 春が来たというのに しあわせになりたいなァ浜木綿が咲く北…

  • 雨の越後路 – 永井みゆき

    紅いホタルの 提灯ふたつひとめ忍んで 闇をとぶ死ぬも生きるも ふたりは一緒命 命 命かさねて ねぇ あなた雨よ、降れ降れ越後湯の里 なさけの時雨 涙ひろって 今日までひとり探しつづけて 来たわたし爪の先まで あなたの女逢えて 逢えて 逢えてよかった この人に雨よ、降れ降れ越後湯の里 なさけの時雨 どこへ流れる ふたりの川は指をからめば また燃えるなんでこうまで せつなくさせる罪な 罪な 罪な人です…

  • 江戸三景 えー、じれったい – 永井みゆき

    桜見物 ご新造さんは丸髷(まげ)も初初しく 伴つれて土手の川風 じゃれつく裾に白い素足が ちらちらと若衆たまらず「えー、じれったい」 どこの御店(おたな)の お小僧さんか道に迷いこんで 大騒ぎ何をきいても しどろのもどろ所番地も ど忘れて泣いてばかりで「えー、じれったい」 寺の坊(ぼん)さん お経もよまず駕籠でエッササと 吉原へどれが菖蒲か 牡丹か百合かあの女(こ)この女と 小半刻遣り手ばあさん「…

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