水田竜子

  • 京都の町からもう一度 – 水田竜子

    愛したことも 憎んだことも水に流した 高瀬川あの日の淡雪 花吹雪ほんとに 色々あったけど…きっときっと今度は 倖せに京都の町からもう一度 もう一度 初めてなのに 懐かしかったひとり歩きの 天龍寺あと振り向くなと 鐘が鳴るほんとに 色々あったけど…生まれ 生まれ変れた 気がするわ京都の町からもう一度 もう一度 涙をこらえ 毘沙門堂(びしゃもんどう)へたどる紅葉(もみじ)の 石畳ふたりの誓いも 想い出…

  • カーテンコール – 水田竜子

    二度目のブザーが 舞台に響き時はひととき 静かに止まる幕開け前の 静けさは何年経っても 怖いまま思い出すのは 十六の春雪解け間近の エアポート見送る人の涙に 手を振った煌(きら)めくライトに 照らされて今日もあなたに あなたに愛を歌ってる 憧れ抱いた 少女はやがて都会の冷たさ 切なさ知った寄り添う人の ぬくもりがそれでも明日を 照らしてた私らしくと 教えてくれたあなたと 一緒に この先も果てない …

  • そのわけは旭川 – 水田竜子

    そのわけは…途中下車した そのわけは北の故郷(こきょう)の あの町と 同じ文字綴(つづ)るこの川 旭川(あさひがわ)抱きよせる 人もないけどどこか優しい あゝ岡山…雨も泣いてる 城下町 そのわけは…ふたり別れた そのわけはいくら答を 探しても 探しても涙涙で 見えないのしあわせな 愛のくらしはいつか来ますか あゝ岡山…問わず語りの 月見橋(つきみばし) そのわけは…北へまた帰(ゆ)く そのわけはき…

  • 倉敷そだち – 水田竜子

    たしかあなたは 倉敷そだち訪ねて来たのよ もしやに賭(か)けて逢える逢えない ふたつにひとつ…揺(ゆ)れる心を 蛇の目傘(じゃのめ)で隠(かく)し行(い)けば 日暮れる 白壁の町雨よ返して あたしの命 泣いてあの日に 戻れたならば意地などはらずに 抱かれてみたい逢える逢えない ふたつにひとつ…二泊三日と 決めてたはずがいつか根づいた 浮草の花誰を待つのか 中橋灯(なかばしあか)り あれは祭りの 天…

  • みちのく夢情 – 水田竜子

    赤く咲いても ゆきずりの花それでいいのと あなたに燃えたみなと釜石 曳き船まつりここは紅葉の 仙人峠(せんにんとうげ)…越えて明日が 見えるのならば泣きはしないわ みちのく夢情(むじょう) ついて行こうか あきらめようか胸にうずまく 尾崎の岬かもめ釜石 沖ゆく船にみれん心は 乗せたじゃないの…強く生きても やっぱり女忘れられない みちのく夢情 もらい泣きする 観音さまの目には涙か 夜露のしずくひと…

  • うす紅の宿 – 水田竜子

    忍ぶ忍ばず ひと夜(よ)の恋に咲いて誰待つ 花水木こころ一重(ひとえ)に 銀山川(ぎんざんがわ)の冬に耐えてた 女です…抱いてください しっかりと命とかして うす紅の宿 肩をよせあい 白銀橋(しろがねばし)を行けば日暮れる いで湯川燃えてせつない この身をまかせ夢を見たいの 夜明けまで…そうよその手の ぬくもりに命染めたい うす紅の宿 今度いつとは 言えない人のうしろ姿に 泣けました瀬音哀しい 洗…

  • 能登島みれん – 水田竜子

    ひとり旅する 女の宿は雨の音消す 渚波(なぎさなみ)海の向こうは 七尾の灯り泣けとばかりに またたき揺れる夢のなきがら 男の背中鴎がつつく 能登島みれん 向田(こうだ)火祭り 大松明(おおたいまつ)は夜空めがけて 燃えさかる海に倒れりゃ 大漁まつり山に倒れりゃ 豊作まつり恋の松明 誰にも消せぬ秘めた炎の 能登島みれん 青くきらめく 光の帯はわが身光らす ホタルイカ海を流れて 淋しかないかひとり化粧…

  • 雨の記憶 – 水田竜子

    雨の音で目覚めた 一人ぼっちの朝貴方がいない部屋で 一人飲むコーヒー手を延ばせば届いた 小さな幸せも連れていってしまった 雨、雨、雨…教えて貴方二人の暮しに 嘘はなかったはずよ。雨の匂いに抱かれて もう少し眠るわ 愛し合ったあの夜も なぜか突然雨唇ふれただけで 信じ合えた幸せ窓の外はもうすぐ 秋も終わる気配枯葉さえも泣いてる 雨、雨、雨…教えて貴方一人の生き方 どうか教えてほしい。雨の匂いに抱かれ…

  • そして海峡 – 水田竜子

    愛しているよというのならついて来いよと何故いえぬ江差暮れたか 雪ん中北の岬は 灯も見えずあなたあなたあなた …飛んで行きたい津軽海峡 啼くかもめ 待てよと一言いわれたら明日をのぞみに生きられるあなた寒さに 凍えますひとりぼっちに させないで涙涙涙 …涙あと追う津軽海峡 わかれ波 抱いてはもらえぬ黒髪に春は名のみの雪が舞う津軽じょんから 聞こえぬかあなた恋しと 三味線(しゃみ)が泣く待って待って待っ…

  • 桂浜哀歌 – 水田竜子

    黒潮育ちの 負けん気もヨー恋に溺れりゃ 泣きもする寄せる さざ波 五色(ごしき)の浜で誰を想うか 朧月(おぼろづき)あんた…好きながよ 好きながよ今宵恋しい アンアアン… ひとがいる よさこい祭りに 魅せられてヨー花のかんざし 燃える紅(あか)むかし名残りの はりまや橋にいとし面影 また浮かぶあんた…会いとうて 会いとうて女心に アンアアン… 灯をともす こぼれる涙の 真心にヨー霧笛ひと声 沁みる…

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